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テレビというメディアが不安な理由(4/23改訂版)

なんていう表題を掲げると、そりゃテレビっていい加減な情報を流すよね、とか、偏ってるよね、とか、下品だよね、とかいう話かと思うかもしれませんが、実は私が言いたいのはそういうところではありません。

メディアとして特に民放の場合、次の3点が気になっています。

1 お金がますます使えなくなっていくことでの劣化
2 その一方で不正確な視聴率に未だ振り回されてること
3 自分たちの問題点をアリバイ的にしか検証しないこと

こういったことに不安と不満があります。

正直な話、よくいわれる「情報がいい加減」「偏ってる」なんてのは、はっきりいってその意見をいう人の立ち位置でどうとでもなるような話なのであまり重要ではありません。
CXに対する韓流デモがあったり、NHKなんて政府の犬とか発言する人とか、そんなのをいくら見ても、それはあなたの視線から見ればでしょ、としか思わないし、気にくわない報道があったらそっちに偏ってるって思いたくなるんでしょ、ってくらいにしか思えないわけで、そういう発言や批難の正当性はあまり感じられません。

1 お金が使えなくなっているようにみえるテレビ

私が今のテレビに一番不安を感じるのは、お金を使えなくなっているところです。
その点ではテレビは景気を反映しているといえるでしょう。
お金を使えなくなっているところは、番組のパターン化にも現れてるでしょうし、ロケの量にも現れるでしょうし、クイズ番組の賞金、賞品にも現れてるでしょう。
たとえば、TBSの「 オールスター感謝祭」にせよ、CXの「たけしの平成教育委員会」にせよ、賞金が初期は数百万円していたのが、ずっと減額され続けて、それを見てるだけで、日本のデフレ具合、不景気さを感じてしまうのですが。。。それだけでも、全然テレビが夢の世界ではなくなってるよ、あんたたち、と言いたくなる気分ですw

まぁ、そういった具体的な不景気感の原因は、テレビを見る人が減ってるとか、若者のテレビ離れとかいわれるわけで、そのときの数値的根拠の一部は未だに視聴率がどうしたこうしたなわけでしょう。

2 未だに不正確な視聴率に振り回されてるようにみえるテレビ

でも、昨今言われるように、録画してみる人もいる状況での録画視聴率も取り入れた方がいいという意見もあるし、1週間以内はネットで再配信して見られるようにして人気回復とかいろいろ言ってますけれど、、
それ以前になんで視聴率なんて精度の低い計測方法で一喜一憂してるのかが理解できないのです
きっと内部ではもっと細かい数値をマーケティングはやっていて、それをスポンサーにプレゼンしたりはしてると思いますけどね。。。
でも、未だに表に出てくるのが視聴率ってのはどうなの?と思いませんか。。。
ニールセンの視聴率計測のサイトにも明示されてますが、視聴率って誤差が計測値の20%近くあるんですよね。。。
10%っていわれてもそれは8〜12%のどっかっていう程度なんですよ、知ってました?
そんな雑な計測で視聴率が二桁に乗ったとか、他番組を少し超えたとか、マジで言って一喜一憂してる(よくテレビ局内に視聴率何%、ってプリントアウトが貼ってあるのがうつることがあるから、いまだにそれは評価値なんでしょうね)としたら、馬鹿馬鹿しいとしか思えないのですのですが。。。
現場がそんな適当な計測値に振り回されたり、それで番組の内容を変えたり、人の異動まで行われているとしたら、それは企業活動、ひいてはメディアとして視聴者に良いものを伝える役割を果たすという点においても、全然ださくていい加減なメディアとしか思えないのです。

もうちょっと、まともな評価ができるメディアにはできないのかしら?w


3 自己アリバイ的にしか振る舞えないテレビ

最後に、私がテレビというメディアで不安、不満なのは、何か問題があったときの対処につきます。
検証番組を作るかどうかもそうですが、それをいつ放送するかなのです。
テレビ局としては言われたことをやるだけやったことさえ示せればいいので、けっこう人があまり見ないところで放送するんですよね、その心根がいやなんですよね。

最近でもテレビ局が原発事故発生時にスタッフの安全確保を最優先して、屋内避難地域の窮状を全く伝えられなかった、そこからのメールも無視してたといったことを振り返る番組やってましたけど、そういう番組って夜中の3時とかなんですよね。
反省はしてるけど、それは番組を作ることで禊はできた、でもあまり見てもらう必要はない、ってことなんでしょうかね。。。

それと同様のことは、日常的なテレビ局の広報番組に対してもいえます。全国ネットのテレビ局は、番組内容の視聴者からの意見や有識者委員会の様子を放送しますが、それを週末の早朝午前5時とかにやってしまうわけです。
つまり、やってるよってことさえ示せばいいということが露骨というか。。。

そして、そのような番組の中でも視聴者からの意見の紹介も見事なまでに両論併記。よかったと悪かったをほぼ等分にアナウンサーが読むだけ。明らかに問題点指摘があっても読むだけで、言い訳や改善についてもなし、読んでおしまい、ご意見ありがとうございました、ってアナウンサーが平板に言って、次のコーナーですよ。。。

ひどくないですかね。

とにかく受け取ってることの報告が大事ってことか?

あと、番組審議会とかで有識者がちゃんとお偉いさんに意見言ってますよ、ってのを時々見せて、義務を果たした、って、

そういうもんなのか??

どういうつもりでこういう広報番組を作っているのか、小一時間聞問い詰めたいところです。

せめて、テレビ局自体の活動や番組批評、視聴者からの意見受け入れの番組を各局がをゴールデンタイムに週1回できるようにならない限り、テレビ局というのはその報道内容がどうかという評価をする以前に、不安だし信用度は高くないということを自白しているメディアだと思うのですよ。
そうすれば、あんなアリバイ作りだけ、義務を果たしてますっていうだけの無意味な番組ではなくなるでしょうし、それこそもう少しはまともに、番組作りをするようになるんじゃないかなー、と無為な期待を持つわけで。。。
でも、本当にそうなったら、素晴らしいし、少しは見直すと思いません?

そういうことができないで、テレビ離れだと騒ぎ、どうすればいいんだろうとか深刻な顔をしてもきっと上向くことなんてないと思うのですよ。

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