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夢の正体は「わたし」の中心から描かれる絵の世界だった

意識の旅が始まる。

肉体に痺れが走り、耳の奥にある種のハーモニクスが響き始める。

馴染みのある感覚だ。

突然、今まで生きていた世界が一枚の絵のように感じられる。

いろんな絵が広がり、重なっている。

この世界は絵の世界。

複数の絵が折り重なるように、世界は存在していた。

ふと気付くと、一枚の絵の中に吸収されていた。

そこは海外の島国。

ある日本料理店に入り、メニューを見ている。

海外でもいろんな日本料理を楽しめるんだな。と思っている自分がいる。

いや、自分なんだけど自分では無い。

別の自分のようだ。

一緒にいる家族も違う。

ウェイトレスさんを呼んで、注文をする。

すると突然にその光景がエコーのように響き、時空を超えて幼少期の自分の中に包まれていく。

あ!夢の世界だ!

すぐにそれが分かった。

小さい頃に見ていた夢。

夢の中で既に体験していた世界だった。

夢は何層にも重なるたくさんの絵の中の一つの世界だった。

気付くと、たくさんの絵の世界の中心に光輝く瞬間がある。

そこから絵が描かれているのが分かる。

まるで映写機のように。

どの絵もこの世界と同じリアリティがある。

夢の中心。

夢は中心から描かれていて、この世界の「わたし」という概念へと繋がっていた。

夢の正体は「わたし」の源が見せていた。

そして、この世界では美術館の絵を鑑賞するように、体やエゴが絵を鑑賞し、夢として感想や批評をしている。

後日、映画「奇蹟の輝き(原題:What Dreams May Come)」を観た。

まさに僕が体験したような世界が描かれていて、感動的な作品だった。

荘子の言葉「胡蝶の夢」

今あなたが体験している絵は誰が、何が観ているのだろうか?

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