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ゲーム機と共に育った世代が考える「ゲームをより楽しむ方法」

こんばんは。

最近はeスポーツに興味を持ち、色々と調べたり読んだり、イベントに参加してみたりしているのですが、なぜこんなにゲームに関心があるのか考えていると子どもの頃の記憶が蘇りました。

家庭用ゲーム機とともに成長した幼少期

僕が生まれたのは1982年。家庭用ゲーム機であるファミリーコンピュータが発売されたのが1983年。物心ついた時から家庭用ゲーム機が遊び道具という、いわばゲーム機と一緒に成長してきた世代です。

親に最初に買ってもらったのはファミリーコンピュータの「スーパーマリオブラザーズ」でした。それ以来、少しずつファミコンのゲームは増え、近所の友達と一緒に遊んだ記憶。

アーケードゲームの本場『江坂』に通い詰めた

家庭用ゲーム機もよく遊びましたが、やはり思い入れがあるのはアーケードゲームです。アーケードゲームとはゲームセンターに置いてある箱型のゲーム機ですね。今はほとんど見かけることはなくなりましたが、町の駄菓子屋さんには駄菓子以外にも店先にゲームの筐体が置いてありました。50円で1ゲーム。なけなしのお金を握りしめてよくやっていました。

中学生になるとさらにアーケードゲームにのめり込みました。というのも僕が生まれ育った大阪府豊中市の隣、吹田市にはかの有名なSNKが本社を置く江坂があります。

SNKは『餓狼伝説』『THE KING OF FIGHTERS』『サムライスピリッツ』という名だたる名作対戦格闘ゲームを生み出したメーカー。

『餓狼伝説』は1999年の作品を最後に20年以上続編は発売されていませんが、主人公テリー・ボガードはスマブラシリーズ最新作『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』に登場するなど、古参の対戦ゲームキャラクターとして人気です。
また『THE KING OF FIGHTERS』『サムライスピリッツ』は現在でも続編が発売されるほど長く愛されているタイトルでもあります。

そんなSNKが運営するNEOGEOランドが3軒も連なる、当時では全国有数のゲーセン街が江坂でした。「ゲーセン全盛期」「中学生の僕」「自転車で10分ほどの距離にある江坂」。通わない理由はありません。

ネットが発達していなかったあの頃、ゲームの詳しい情報といえば本屋で売っていたアーケードゲーム専用誌ぐらいにしか載っていません。学生に買えるほどの余裕もなく、他人のゲームプレイをただひたすら観て学ぶ、ということを続けていました。(しかもNEOGEOランドのゲームは1ゲーム100円で手が出しづらかったのです。)

格闘ゲーム史上最高難易度の必殺技『天覇封神斬』

SNKのお膝元であるNEOGEOランドでは、新作ゲームが真っ先に遊べました。もちろんゲームの攻略情報が出回るのも早いです。

NEOGEOランドで強く印象に残っているのが、『真・サムライスピリッツ』の「天覇封神斬(てんはふうじんざん)」!

「天覇封神斬(てんはふうじんざん)」とはサムライスピリッツの主人公 覇王丸(はおうまる)が繰り出す技で、格闘ゲーム最高難易度の技と言われています。

『真・サムライスピリッツ』が稼働して間もない頃に、この技を使っている人がNEOGEOランドに続出。裏技的扱いだった「天覇封神斬」は中学生だった僕の心をわしづかみ。ギャラリーに混じって技を盗もうと必死に観戦していました(主にプレイする人の手元)。それに見かねたお兄さんが優しくコマンドを教えてくれたのです。

そのコマンドがこれ。

天覇封神斬(てんはふうじんざん)の入力コマンド
↘ ← ↙ ↓ ↘ → ← ↓ ↙ + BC

なんじゃこれ! と思うでしょう。格闘ゲームの歴史においても、これほど長い入力コマンドが必要になる技はほんの一握りだけ。それでも当時の僕はこれをすんなり受け入れて、何度も練習しました。

調べていると、当時放映していたサムスピのアニメでコマンドのネタバレがあったそうです。これは知らなかった! 当時見つけてたらテンション上がったろうなぁ(笑)。


そういえば、入力の難しいコマンドで思い出すのがこの二つの技。
『餓狼伝説』のラスボス、ギース・ハワードの『レイジングストーム』
『ニンジャコマンドー』の『爆烈究極拳』

入力コマンド

レイジングストーム
↙ → ↘ ↓ ↙ ← ↘ + P
爆烈究極拳
↑ ↙ ↘ ↖ ↗ ↓ + A

当時のゲーセンでは「難しいコマンドの技を知っている」「高難度の技をギャラリーに披露できる」というだけである種のステータスになっていたように思います。(中学生だったというのも大いにありますがw厨二病w)

ゲーセンにいてワクワクする気持ち。ただただプレイするというよりは、ゲームについて詳しく知りたいとかギャラリーの前で大技を出してみたい、という目立ちたい気持ちがあったなぁと思い出すのです。

最近のゲーセン事情

そうやって青春時代を謳歌したゲーセンですが、店舗数は1990年代半ば~2015年の約20年間で半減しています。

1990年代半ばまで、風営法による規制の対象となっていない店舗も含めると全国3万店を超えていた。しかし、近年は減少傾向が続き、2015年度には1.5万店と、約20年間で半分の規模

しかしながら店舗数が半減したとはいえ、現在でも全国には1.5万店ものゲーセンが存在します。売上高も7000億円から4000億円と減少していますが、されど4000億円もの市場です。


つまり、ゲームセンターの店舗数は少なくなり、ゲームセンターの市場規模は小さくなっているが、1店舗当たりの売上高は増加傾向にある
この事から、ゲームセンターの数は減ったとしても絶滅する事はないという事がわかります。
ゲーセンで売上が伸びているゲームのジャンルは、UFOキャッチャー、音ゲー、体感ゲーム。これらの共通点は「ゲームセンターでしか遊べない」「またすぐに遊びたくなる」。どちらかだけではダメ。
UFOキャッチャーは獲得したドキドキ感がたまらない、音ゲー、体感ゲームは複数人で遊べることがウリ


この記事にもあるようにゲーセン自体の数は減っているのですが、店舗ごとの売り上げは増加しています。またジャンルによっても流行り廃りが見て取れます。僕が江坂で遊んでいた格闘ゲームは衰退し(家庭用ゲーム機で通信対戦できますし、スマホアプリも山のようにありますしね。)UFOキャッチャーや体感ゲームの売上が伸びているようです。

2015年9月より27カ月連続でプラス。しかも、伸び率の数字が伸びていて、まだまだ伸びしろがある

イオンのゲームコーナー『モーリーファンタジー Molly Fantasy』を訪れると家族連れやお年寄りで賑わっています。経営コストを考えて効率よく運営されている店舗はまだまだ調子がいいようですね。
※上の記事では、モーリーファンタジーではなぜプライズゲーム(いわゆるクレーンゲーム)とメダルゲームの売上が堅調なのかについても触れているので興味ある方はぜひ読んでみてください。

土地を使った事業の中で、ゲームセンター事業は他のアミューズメント業態に比べて収益性が非常に悪い。整然と設置され、年間一人当たり平均200万円あまり(純額およそ40万円)を消費するパチンコ、1台あたり時間1000~1500円で回るコインランドリーや駐車場と比べて、ゲームセンターに落ちるお金は極端に少ない。その上、機器も多く、修繕に必要な費用、従業員の教育コストは他業態に比べて非常に高い。端的に言えば、現在のゲーセン運営は割に合わない商売となりつつある。

ゲーセンの店舗数の減少は運営コストの高騰も一因です。ゲーセンの運営コストは上がっているのに、収益率はパチンコ屋やコインランドリー、駐車場に比べると悪いそう。これじゃ閉店するところが増えるわけです。


子どもとゲーセンに行くならUFOキャッチャー一択

最近は子どもと一緒にゲーセンに行くことが多くなりました。行くとすればやはりイオン内にあるモーリーファンタジー。1,2年前ぐらいだったと思いますがYoutuberを広告塔に起用し「モーリーファンタジーで遊んでみた」のような動画が上がりまくっていた時期がありましたね。子どもたちがよく観ていて「モーリーファンタジー」という単語を覚えてしまっていました。休日にフラっとUFOキャッチャーのコーナーに寄ってしまったが最後、お気に入りのキャラクターを見つけては家族で奮闘しています。(大人の方がムキになるもんです笑)

(ディズニー映画『アラジン』が公開された直後にUFOキャッチャーでゲットしたヒロイン ジャスミンの人形。ご覧の通り、造形も精巧になってきていて、かわいらしいシリーズもあったりします。)

ゲーセンでは対戦もののゲームをほとんど見かけなくなってしまいました。寂しくもありますが世の流れには逆らえません。子どもとワイワイと遊ぶUFOキャッチャーも楽しいもんです。

ゲーセン業界は規模が縮小してしまったものの、各店舗が特色を出しつつ生き残りをかけて頑張っています。ゲーセンに思い入れのある者として各運営会社には頑張ってもらいたいところです。


対戦ゲームは精神のバランスをとってくれる

今までの家庭用ゲーム機もアーケードゲームも、同時に対戦できるのは数名程度でした。それが今やゲーム機はオンラインにつながり、同時に100名が入り乱れて戦うことができるようになりました。対戦ゲーム好きとしてはほんといい時代です。


(最近、熱心にプレイしているのは『Apex Legends(エイペックス レジェンズ)』。3人でチームを組み20チーム60人で戦うバトルロワイヤルです。)


オンラインで気軽に対戦できるようになった反動で、オフラインで集まって遊ぶことにも価値が出てきたようにも思います。人生ゲームやモノポリーなどのボードゲームが今改めて流行っているのもこうした変化があってのことでしょうね。

ゲームというものはルールに則るかぎり基本的に平等、公平なものなんです。自分の実力だけがモノをいう世界。(課金するほど強くなるゲームもありますが、僕はそういったゲームは好みません。)

気軽に勝負ができて勝敗に一喜一憂する。負け越すこともしょっちゅうです。何度も打ちのめされて、上には上がいることを知る。アラフォーになっても改めて謙虚さを学べます。

生活をしていると気分が落ちることもありますよね。そんな時でもゲームをつけると昨日と変わらぬ世界が広がっているのです。

僕にとってゲームは精神安定剤と言っても過言ではありません。


生産的活動でゲームコミュニティに貢献する

プレイするだけがゲームを楽しむ手段ではありません。ゲーム情報の発信やイベントの企画など生産的な活動をやってみるのもありです。
僕の例でいえば、最近だとeスポーツイベントのレポートを書いたり、以前はブログでスマホのゲーム『Vainglory』のアイテムリストを作ったりしていました。

一億総発信時代の今、どんな媒体であれ手軽に発信できるようになりました。みなさんが得意なこと(攻略情報を書く、実況動画を撮る、イベントを企画する、あるいは全部)で好きなゲームの発展に貢献してみてください。プレイするだけでは見えなかったゲームの側面に気づくことができますよ。

それさえもむずかしいと思ってしまう方もいらっしゃるでしょう。それならば好きなゲームについて「ここが好きだ!」とだけSNSで発信してみてください。簡単でしょう? そんな一言だけでも、作品を作るメーカーさんにとってはうれしいことです。あらゆるメーカーは自社商品のエゴサを必ずしているはずですからね。「感想は人間関係の始まり」とも言います。ぜひトライしてみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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トップ画像:yumeyumeさん写真ACより)

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