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なぜApexLegendsは遊ばれているの? 理由を説明します。

リリースから2年たった今も注目され続けているバトルロワイヤルゲーム『ApexLegends(エーペックスレジェンズ)』

Playstation4でのプレイ歴は1年弱(シーズン3から)、1000時間超遊んできて、Nintendo Switch版のリリースを迎えたところで、今回は改めてApexLegendsの魅力をまとめました。

この記事は下記の方に向けて書きました。
・ApexLegendsって名前は知ってるけど詳しく知らない人
・ApexLegendsを遊んでみたい人
・ApexLegendsの良さって何?と思ってる人

もちろん「よく知ってるよ」って方も読んでくださいね!

『ApexLegends(エーペックスレジェンズ)』ってなんぞや?

フロンティア中の戦士が富と名声を懸けて戦う、基本プレイ無料のバトルロワイヤルゲーム

ゲーム名:ApexLegends(エーペックス レジェンズ)
対応プラットフォーム:PlayStation®4、PlayStation®5、Xbox One、Xbox Series X|S、Origin(PC)、Steam(PC)、Nintendo Switch
※プラットフォーム間でクロスプレイ可能
リリース日:2019年2月4日
開発元:Respawn Entertainment(リスポーン)
販売元:EA(エレクトロニック・アーツ)

ApexLegendsの遊び方

ApexLegendsは広大なマップを3人一組20チームが生き残りをかけて戦うバトルロワイヤルゲームです。レジェンドと呼ばれる個性的なキャラクターを操作して、迫り来るリング(ダメージゾーン)を避けながらチームで最後まで生き残ることが目標です。

SNSで下のようなキャラクターの姿を見かけた人も多いのではないでしょうか。

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パスファインダー

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ブラッドハウンド

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レイス

ゲーム画面はこんな感じ。

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なぜSNS上で話題が尽きないほど言及されているのか、遊んでいるプレーヤーが多いのか、そして飽きられないのか、いくつか理由があります。
順に説明しましょう。

ApexLegendsがプレイされている理由

ApexLegendsがプレイされている理由は5つあります。

①名作に裏付けられた没入感と爽快感

(冒頭の20秒、スナイパーライフルが敵に直撃する音を聞いてみてください。めちゃくちゃ気持ちよくないですか?)

(好きなスナイパーライフル、ロングボウ。当たった時の音がなんとも爽快で気持ちいい。)

まずは見た目や音響について。

ApexLegendsは近未来的な建物、荒れ果てた荒野、コンテナに書かれた意味ありげな文字、滝から落ちる水などの表現がとてもきれいです。

最近のゲームはどれも綺麗だよ、と言われてしまったらそれまでなんですが、ツイートの動画のように一発一発の銃撃、敵のアーマーを割った時、敵をダウンさせた時、デスボックスにした時などの音響SEも優れていて、目だけでなく耳からも楽しませてくれます。ほんと、ダウンさせた時の音、気持ちいいんすよ。

一人称視点で操作するFPSゲームは、視覚・聴覚の情報はとても重要です。敵がどこにいるのか、近くで何が起こっているのか、これから向かう先の状況はどうなっているのか。ゲーム内の情報を読み取り戦況を有利に進められればチャンピオンになることができるのです。

ゲーム画面から入ってくる視覚・聴覚情報は「今ここに私がいる」という没入感を深め、キャラクターと自分が一心同体になったような錯覚さえ覚えます。

名作FPSゲーム『タイタンフォール』

これはApexLegendsが『タイタンフォール』というFPSゲームを下敷きにして成り立っていることが大きいです。

少し『タイタンフォール』の話に寄り道しますね。
(以下、タイタンフォール=TF)

タイタンフォールとは
近未来を舞台としたSFシューターで、マルチプレイ専用タイトル。
パワードスーツを着込んだ兵士が、高いジャンプ力と速度で飛び回るスピーディさと、全高約7mの巨大ロボット「Titan」に乗って戦うというロボットもの作品のロマンにあふれたシステムが特徴。
ニコニコ大百科より

公式サイト

TFとは、ApexLegendsを手がけたゲーム製作会社Respawnが開発した、パワードスーツを着た人間が巨大ロボットを駆って戦う全二作のFPS対戦ゲームです。(第1作:2014年、第2作:2016年)

TFの作り込まれた世界観は熱狂的なファンを生みました。僕は実際にプレイしたことがないのですがいくつか動画を観てみると、錯覚を覚えるような没入感はTFですでに完成されていたように見えます。

TFの武器やモーションはApexLegendsにも登場していて、TFを楽しんだユーザに馴染みやすいでしょう。

とはいえTFの顔ともいえる、巨大なメカ(タイタン)やアクション(壁走り・二段ジャンプ)をApexLegendsへ移植しなかったことについて、TFの新作を期待していたファンにとって失望が大きかったそう。

(これ以外にもApexLegendsリリース当日は落胆のツイートが多かったです)

しかしTFの世界観を踏襲したApexLegendsに”TFたらしめていた”要素を取り入れなかったことは開発スタッフがあらゆる検証を行なった上での決断でした。今となっては英断だったと評価されているのですが、リリース当時はやはり受け入れにくいものだったようです。

当初はシリーズの象徴であるタイタン(『タイタンフォール』シリーズに出てくる搭乗兵器)も存在していたそうで、タイタンが動けるようにマップ上の建物などが少なめなのがポイント。後に設計を詰めていく中でタイタンやウォールラン(壁走り)といったタイタンフォール的な要素は泣く泣く削られることになる。
実際、記者は本作の発表が行われた現場にいたのだが、(中略)最初のアニメーショントレイラーで『タイタンフォール』直系の作品ではないのがわかった時は心底ガッカリしたのを覚えている。
『エーペックスレジェンズ』初期プロトタイプの様子や、発表とともに即リリースというPR戦略の裏側が明かされる - ファミ通

TFのスピンオフ作品として産声をあげたバトルロワイヤルゲームApexLegends。
TFファンの失望はあったものの開発者の英断がなければここまでの発展はなかったのかもしれません。


②プレイ人口の多さ

オンライン対戦ゲームで一番大事なことって何かご存じですか?

それはプレイ人口の多さです。

とんでもなく面白い神ゲーでも、一緒に遊ぶ・対戦するプレーヤーの数が少なくなってくると廃れていきます。特に対戦を売りにするのならば尚更です。

その点、ApexLegendsはとんでもない数のプレーヤーが日々遊んでいます。

サービス開始72時間で1000万人、1ヶ月で5000万人のユーザーを獲得。現在どれぐらいのプレーヤーが遊んでいるのか定かではありませんが、プラットフォームの一つ『Steam(スティーム)』では一日10万ユーザがApexLegendsをプレイしています。(Steam統計

SteamでApexLegendsを遊べるようになったのは最近のことなので、それを考慮すると全プラットフォームを合わせて一日でおおよそ100万ユーザが遊んでいると予想できます。(地域によってサーバは分かれています)

これだけ大量のユーザがいると1試合60人であってもすぐに集まることができて対戦相手に困りません。リリースから2年に経って今でさえ試合のマッチング時間はほんの数秒です(超上位層は10分程度待つこともあるようです)

さらに販売元のEA(エレクトリック・アーツ)によるとApexLegendsの年間売上は500億円(!)。直近1年間でユーザ数が30%伸びており、今後1000億円に届くだろうと予想しています。

Nintendo Switch版もリリースもされますし、もはやApexLegendsを遊ぶ人が減ること、過疎化は考えられない状況です。

③個性的なキャラクターが織りなすストーリー

バトルロワイヤルゲームといえばPUBGやフォートナイト、スマホでは荒野行動、CoDMobileなどがありますが、ApexLegendsは一線を画しています。

それはストーリーの重厚さ。

前述したようにApexLegendsはタイタンフォールの世界観を踏襲した上でオリジナルストーリーが展開します。

レジェンドと呼ばれる操作キャラクターには有色人種やロボット、人造人間などがおり、ゲームの世界観は多様性を重視しています。これによって独自のバックグラウンドを持ったキャラクター達は一目でわかるほどの個性を発揮しているのです。

パスファインダーは明らかにロボットだし、ブラッドハウンドは性別不明でアウトドア派っぽいし、レイスは目が光ってます。

PUBGやフォートナイトは明確にキャラクターを立ててストーリーを進行させているわけではないので、ApexLegendsの特異性が際立ちますね。

ApexLegendsのキャラクターたちはゲームプレイ中の様々なシチュエーションで情緒豊かなやりとりを繰り広げます。キャラクターの個性とも相まって、プレーヤーの心情に訴えかけてくる場面も多いです。

さらにシーズンごとのストーリーが進むことでキャラクターの関係性に変化が起こるのもプレーヤーの気持ちを引きつけている要因です。

ゲーム中のキャラクター同士のセリフを紹介すると、

●小さい頃から仲のいいオクタンとライフラインのやりとり
ライフライン:(蘇生しながら)あんた、足以外も改造したいのかい? 戻ってきな!
オクタン:お前なら頼りになると信じてたぜ。(立ち上がる)
(※筆者注:オクタンというキャラクターは諸事情あって両足が義足になっています)

ローバとレヴナント(ローバの親の仇)
レヴナント:感謝はしないぞ
ローバ:黙りなさい。耳障りなのよ。

●ワットソンとクリプト(シーズン7あたりから急接近し始めた二人)

ワットソン:クリプトありがとう。私たち二人の秘密ね。
クリプト:ありがとう、ナタリー

このようなキャラ同士のやりとりは、ゲームプレイ中のシグナルや蘇生行動、特定の場所を訪れた場合に発生します。挙げればキリがないほどキャラクター同士の掛け合いの種類は豊富です。

シグナルとは試合中にアイテムにカーソルを合わせて、CS機ならR1ボタン、パソコンならマウスのホイールボタンを押すと味方にアイテムの存在を知らせることができる機能。味方がそのアイテムを欲しいのであれば同じ操作で返事することもできます。

●アイテム発見のシグナルを使ったコミュニケーション
キャラA:アイテムを見つけた
キャラB:欲しい
〜キャラBがアイテムを手に入れる〜
キャラB:(Aに向けて)ありがとう
キャラA:どういたしまして

アイテムシグナルを使ったコミュニケーションによって、プレイ中頻繁に感謝の言葉が交わされることになります。自然な会話フローでプレーヤー同士に連帯が生まれるのがApexLegendsの魅力の一つですね。

またヒール(嫌われ役)としてレヴナントが登場したことで、罵声を浴びせるセリフが追加されて会話に幅が生まれたのもよかった。余談ですが上記ローバ以外でもほぼ全キャラがレヴナントを罵ります。しかもちょっとかわいそうになるぐらいのキツイやつ笑。唯一ジブラルタルというキャラクターだけが寄り添うようなセリフを言いますね。

アイテム発見以外にも移動する先を示したり敵を発見した時にシグナルは使われます。

このシグナルシステムこそがゲーム内コミュニケーションの要であり、ApexLegendsをApexLegendsたらしめている重要な仕組みです。

ゲームプレイ中は頻繁にキャラクターが喋っていて間が空きにくいこともゲーム配信をしやすい要因になっていて、セリフを大量にしゃべっていなかったら、ここまでApexLegendsは流行っていなかったと断言できます。日本語に吹き替えられていたのも一役かっていたでしょうね。


紹介したキャラクター同士の掛け合いはほんのごく一部! 上記以外にもたくさんあります。
キャラの掛け合いはアラン・ガンナーさんがYoutubeでまとめられているのでぜひ聞いてみてください。僕も知らないものばかりで驚きました!

またキャラクターごとに深く知りたい方はだんたいさんのYoutube動画をオススメします。きちんとバックストーリーを押さえた上で面白おかしく説明されていてお見事としかいいようがありません。もちろんタイタンフォールについても解説されています。


これだけ個性的なキャラクターたちが、ときに和気あいあい、ときにいがみ合いをしていると、捗るのが二次創作。
SNSには二次創作としてキャラクターたちの絵を描いたり、小説を書かれている方が大勢いらっしゃいます。

ゲームを遊ぶ→SNSや動画で二次創作に触れる→ゲームの理解や共感が生まれる→またゲームを遊ぶ、というコンテンツを楽しみつくすループができているのも人気に拍車をかけています。


④コロナ禍とゲーム配信者

新型コロナウイルス蔓延がApexLegendsのヒットにつながったことは疑いようがない事実。

一時は学校も休校になっていましたし企業では在宅勤務が行われるようになり(在宅勤務がむずかしい業種も多いですが)人の多いところへ外出する機会が激減する一方で、家の中で過ごす時間が大幅に増えました。知り合いや友達にも会えない、外食にも行けないとなると、必然的にインターネットのコンテンツに触れることが多くなりましたね。

インターネットで人の集まる場といえばSNS。そこで話題になるコンテンツは、レコメンドされ目立ちやすいもの。その中にApexLegendsがあったというわけです。

僕はApexLegendsを中心に配信しているVTuber渋谷ハルさんの動画をよく観ていますが、コロナ禍以降あきらかにチャンネル登録者が増えていっていました。

新型コロナウイルスが騒がれる直前、2020年1月の登録者は4万人。それでも相当すごいですが、ここからの伸びがすごい。

20年12月には33万人に増加!2020年の1年間で約8倍に増えた計算になります(4万→33万)

2021年に入ってからも渋ハルさんのチャンネル登録者数は伸び続け、先日ついに40万人の大台を突破! おめでとうございます!

なぜこれほど渋谷ハルさんのチャンネル登録者が増えたのか。

それは「Vtuber界隈とApexLegendsの競技シーンのつなぎ役として大貢献した」という表現が適切かと思います。

渋谷ハルさんの魅力についてはnoteに書いているので、このnote読み終わったあとに読んでみてくださいね。


カスタムマッチ

ゲーム配信者、特にApexLegendsの配信者にとって切っても切り離せないのがカスタムマッチ。

カスタムマッチとは、特別な権限を付与されたユーザが管理者として開催できる試合のこと。パソコン版ApexLegends限定ですが普段とは違うサーバーで最大60名が集まって試合を行うことができます。日本でも数十名の個人や企業がカスタム権限を付与されているようです。

CRカップ

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CRカップとはesportsチームである「Crazy Raccoon(クレイジー ラクーン)」が主催するカスタム大会です。
ApexLegendsの話題を追っている方は、一度は名前を聞いたことがあると思います。

2021年3月には第4回を数え、過去には同時接続者数10万を超えるほど人気のある大会です。

人気の理由はなんといっても出場選手の豪華さ。Crazy Raccoon所属の選手はもちろん、有名配信者や著名なVTuberが、初対面のところからチームを組んで試合当日まで練習を重ねていきます。

実はCRカップで観るべきは大会当日だけではありません。大会1ヶ月前から始まるチーム練習から物語は始まっているのです。
得意なキャラクター、得意な武器、それに伴う戦略。練習中に起こるさまざまなトラブル。

結成から始まった20チーム60名のストーリーとそれを見届けた視聴者たちの熱狂が大会当日にぶつかる。
これこそがCRカップの大きな見どころであり、視聴者を魅了しているのです。

CRカップのnoteを書いているのでこちらも読んでください。

CRカップ第1回
CRカップ第2回
CRカップ第3回

次回第4回は3月14日に開催!

CRカップ以外にもRAGE × Legion Doujou CupSTREAMER PARK が行われていました。

ApexLegendsが目に止まるようになったのは、配信プラットフォームで活動するプレーヤー、特に大量にフォロワーを抱えたプロゲーマーが配信を継続的に行っていたことが大きいです。さらに著名VTuberや芸能界からもApexLegendsをプレイしていると公言する人たちが出てきたことで、しだいに視聴者の態度が『配信を視聴する』から『ゲームをプレイする』に変化していきました。

ゲーム/eスポーツ業界アナリストの但木一真さんによると、eスポーツチームDeToNatorのメンバーStylishNoobさん、釈迦さんがApexLegendsをプレイし続けることで、プレーヤーと視聴者の視線を集めゲームシーンに熱を持たせ続けたことが大きかったとのこと。

感謝します!

⑤①〜④の相乗効果

実際に会って交流を深めることがむずかしくなったコロナ禍において、家の中で暇を持て余した僕たちはSNSや動画に娯楽を求めました。
トップ画面に出てくるのはフォロワーがいいねしたツイートやよく視聴されている動画。

知っている人、フォロワーが楽しそうに話題にしていたり実際にプレイしている。コンテンツにおいてこれほど大きな宣伝広告はありません。

ApexLegendsのコンテンツはいつもどこかで誰かが話題にしています。そうやって継続的に投稿されていることで、プレイしたことがない人とも接触機会が増えていきました。

ApexLegendsの解説動画や神プレイ動画も頻繁に見かけますし、ゲームのアップデートがあるたびにTwitterのトレンド入りするほどSNSでは言及されています。

常に話題に上っていることで、ApexLegendsの存在がもう一度認知され、プレイされ、さらに言及される。こうした循環を経てApexLegendsは日本で一番視聴されるゲームになっていったのです。


まとめ

ここまでApexLegendsの魅力についてお伝えしてきました。

みなさんのApexLegendsへの関わり方は様々だと思います。

知り合いや家族がプレイしているのかもしれません。好きな配信者がプレイしていて気になっている方や、現在もバリバリプレイしているという人もいらっしゃることでしょう。

このnoteで紹介したものはApexLegendsの魅力のほんの一部に過ぎません。

この他にも魅力はたくさんあります。みなさん自身の目で耳で、ApexLegendsを楽しんでもらえたらいいなと思います。

この記事がApexLegendsを楽しむきっかけになればとてもうれしいです!

そして、いよいよ2021年3月10日Nintendo Switchでリリースされます!
全世界8000万台のSwitchが今か今かとApexLegendsを待ち望んでいると思うと夜しか眠れません!

そしてSwitchで遊ぼうと思っている方に注意!必ずmicroSDカードを買いましょう。本体のデータ容量だけではApexLegendsは遊べないとのことです。

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