報告 Jazz in B-flat

この記事は以前使っていたブログから引っ越して再投稿した過去記事です。ご了承ください。

初筆 2022年9月28日

台風一過の朝

直前まで猛威を振るっていた台風15号。
果たして無事にライブができるのだろうかと心配していたかと思いきや、えんじろうは9割近く無事にできると信じていました。なんの革新もないのですが、これまでたいていお天気には「悪いようにはされてこなかった」という自分にとっての事実があり、やれる準備をただやるのみという心境で当日を迎えました。

とは言え3年ぶりのB-flatさんで、ここでは初の3人で行うライブなので、そちらの緊張感はありました。7月から井手さんと3人で組み上げてきたものが、藤枝のライブを経てここがラストと鳴るわけです。ついつい更に良いものにしたいと力が入ってしまいます。

最終音合せ

出発よりも少し前に井手氏にお越しいただき、事務所で少々音合わせをしました。合わせている間、僕の中ではいつもの音合わせと同じように穏やかな気分でした。

さてそろそろ出発するかなという頃に鳴ると、ふと今回は前半を僕がしゃべるんだったなと思い出し、途端にトイレ直行!いつもながら本当に喋ることを考えるとこうなります。

演奏準備

実は先日ライブを見に行ったばかりではあったのですが、演奏前は昼間のこの色あいの建物を拝むことになります。毎回そうなのですが、昼間のこの景色は「緊張感が高まる」というか、なにかの圧力めいたものを感じるんです(言っちゃった)

例の感染症対策

客席はこんな感じになっています。この透明シートを吊るしてあるのが、全部マイクスタンドというのがB-flatさんらしいと思えてしまいます。

お客様の視点ではこんな感じになっていたようです。座ってしまうと低い位置のものはモザイク状態になってしまいますが、音は主に上で流通できるのでちゃんと届けられるのではないかなと思いました。僕の前には譜面台に置かれたアクリル板があり、まるでえんじろうも楽譜を使いそうな雰囲気でした。

位置決めで色々動かしたりした末、このような形で落ち着きました。色々考えるべき点も見つかり、その辺は記憶していられたらまた次回につながるなと思いました。

演奏の様子

感染症対策の人数制限の恩恵?により、音心としては初のB-flatさんで「ソールドアウト」という表示ができたことが、無意味に誇らしいです。ただ今回は演奏の写真はございません。ご容赦下さい。

演奏内容としては、前回の藤枝での内容にオリジナル曲が加わりスケールアップしているというような感じになりました。
しかし今回は後半の頭の「十九の春」の頃から井手さんが、覚醒されていきました。位置的にはえんじろうの斜め後ろでギターを構えておられたのですが、後半になるほどにそのオーラがくっきりしたものになってゆくのがわかりました。もう「天城越え」の頃には、えんじろうは背中が熱いというカチカチ山状態。それはもう頼もしく、僕は感謝しながらその上でオカリナも舞い踊ることができたと感じます。

そしたら同じく「天城越え」辺りから、今度はりょうこさんにも引火したらしく、ピアノの音色が芯を帯びたパワーの強いものへと変わってゆきました。

オカリナは最初から音響で最大にまで持ち上げてもらっており、応戦しようにも既にマイクにべったり張り付いていたのでこれ以上近づけない。
息を入れすぎれば音程がずれますから、とにかく気持ちだけでもとがんばりました。ギターの見せ所とピアノの見せ所、それぞれのタイミングでえんじろうはその方向を見てみたりと、結構自由に動けるようになったのもそれなりの成長かなと思っています。

アンコールは星への旅路

プログラムが終わり、皆様のアンコールを頂き演奏したのは「星への旅路」でした。もちろん3人のNOSTALGIAバージョンで。

いつものピアノの音色に包まれながら、真っ直ぐなオカリナを吹いていると、そこに井手氏の波打つような宇宙的なエレキの音色が加わってくる。
やがて後半になるとピアノはより力強い音色に変わり、井手氏のギターは和音が単線の力強い歪ギターの音色となり、太く芯のある旋律がオカリナと絡み合ってゆきます。
そして最後はまっすぐに・・・。僕はこのラストのビブラートもあらゆる小賢しい技を全部脱ぎ捨て、思い切りまっすぐ伸ばす時間が大好きです。

今回の楽器たち

今回活躍した楽器たちは全部で12本とカリンバひとつ。個性豊かな楽器たちが協力してひとつの演奏を導いてくれます。
同じようにえんじろう、りょうこ、井手氏という個性ある3人が協力して作り上げることができた「NOSTALGIA」も、これからも続いていけたらいいなと感じてます。

7月からほぼ毎週、ガイアトーン事務所にたくさんのギターとともに通ってくださった井手氏。3人それぞれが「何でも来い!俺に任せる!」というタイプでないので、それぞれが模索し色々考え合って意見交換しながら作り上げてきました。
こんな書き方をすると「発表会」のように感じてしまう方もおられるかも知れませんが、表に発するのだから実際そうなんだと思います。自分たちが望んなものに少しでも近いものを表に出せたなら、そしてお客様がそれを感じていただけたなら充分に今やれることはやったと思います。

きっと今回のことからまた色々拾い上げることが出てきて、次回は更に自分たちの理想も高まってゆくのだと思います。
終演後に井手氏ともお話していたのですが、こういうのってやっぱりまず理想があり、そこに近づけてゆくと理想はさらに先に進むというイタチごっこみたいな感じなのかも知れません。でもだから、やめられない止まらないのでしょうね。

感謝でいっぱい

様々なお忙しいことがあった中で、大量の曲を演奏可能になるよう努力してくださった井手氏に、そんな井手氏の舞台を見に来てくださった井手さん関係のお客様と、いつものひと味違う音心の舞台を楽しみにしてくださったお客様に、すごく感謝しております。
そしてB-flatさん、久々に演奏させて頂きありがとうございました。

あれから時間が立っているのに、どうにも頭がすっきりまとまらない変な文面になってしまって申し訳ないです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?