古いマンションの区分所有権売買

築50年を超えるマンションで管理職員をしています。さて、今日は区分所有権売買についてしたためたいと思います。

築50年超と聞いて、「そろそろ解体の時期ではないか?」と思われる方も多いかと思います。一般的には、建物老朽化、設備老朽化、修繕費不足、管理費滞納者の続出・・・。

雑誌では、そういうマイナスイメージの記事が多いですね。確かに、設備の老朽化はありますが、これは適時、メンテナンスしていけばいいだけの話で、管理しているマンションでは受水槽に溜めておく給水を、一戸建て同様の「直結増圧ポンプ」に取替え、それに伴い給水管をすべて刷新しました。

これで、戸建て同様の綺麗な水が蛇口から出るのです。数年前に、その工事をしたばかりなので、この先、数十年住み続けるつもりでの設備更新工事でした。まぁ、設備面の更新については、おいおい記しますが、今日は、不動ん業者が管理棟を訪ねてきました。

あるお部屋の売買で、若夫婦が新築よりうんと安いので、買いたい・・・と。部屋はフルリノベーションされており、室内に限って言えば新築マンションと変わりません。新築との違いと言えば、躯体、すなわち建物の構造そのものの寿命でしょう。

これは、管理している側の私からすれば、20~30年は十分に持つ。その証拠に、「フラット35」のローン適用のマンションなのです。築50年超で・・・。すなわち、銀行側は、築90年くらいは持つ、そういうふうに査定している事が分かります。

それで、今しがた仲介の不動産業者さんが来所しました。
売買あたって、次の書類をお渡ししました。
・管理規約
・長期修繕計画書
・アスベスト調査報告書
・ペット飼育規定
・直近の会計報告書
・修繕積立金残高
こういった書類は、銀行ローンの審査にあたって特に大事なものになります。不動産は管理を買えといわれますが、その管理の実態が記されているのが、これらの書類なのです。

肝心の売買ですが、決まりそうです。という事でした。
売却依頼をして、ひと月も経っていません。
築50年を超えるマンションでも、区分所有権は活発に売買されています。

ちなみに、フラット35を使った場合の月々の支払額ですが、3万5000円程度になるそうです。これが近隣の新築マンションなら、フラット35を使っても、月額12万円ほどの返済額になります。

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