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カーボノミクスによるカーボン・クレジット投資の魅力

カーボノミクス(Carbonomics)とは、ゴールドマンサックスのレポートで出てきた造語だが、「脱炭素によって作り出される投資機会」という意味である。

ゴールドマンサックスのリポート

世界的な『脱炭素』の動きに伴い、関連分野には何千億ドルもの資金が今までにも流入しているが、今後も何兆ドル規模にまで増えると見られている。

もちろん投資家としては、カーボン・クレジット(商品先物)は魅力的な投資対象になるが、はたしてどの程度の潜在力なのでしょうか?

この記事で学べる事は:


石油大手がカーボン・クレジットを買い占める?

多くの企業は炭素の排出削減を掲げているが、そのほとんどの企業は目標達成に向けての具体的な計画がまだないのが現状である。

しかし、それも今後は一気に変わろうとしている。

2021年7月に石油大手シェルが「2030年までに炭素排出を45%削減する」ようにオランダ裁判所に命じられたのである。

石油大手シェル

具体的には「2030年まで毎年1億以上のカーボン・クレジットを作り出す、もしくは購入しなければならない」のである。

この1億以上のカーボン・クレジットとはどれくらいの量なのでしょうか?

なんと、2020年のVCM(Voluntary Carbon Market : ボランタリー・クレジット)の約45%を占めてるほどの量なのです。

このせいで2021年にはカーボン・クレジット(Nature-based Carbon Credit)の値段が約3倍も値上がりしました。

VCM市場価値の推移

これは石油大手1社だけの出来事であり、エクソンなどのその他の石油大手も、今後はカーボン・クレジットを購入しなければならなくなるでしょう。

そうなればカーボン・クレジットの価格は今後も上がっていくと考えられる。

しかし、石油大手をはじめ『脱炭素』を目指す企業にとって悪いニュースばかりではない。

『脱炭素』は企業にとっても利点がある?

脱炭素に向けて舵をきった企業は、①低コスト資金(グリーン債)で資金調達ができるようになる。しかも、②今まで採掘産業を避けていた新しい株主を惹きつける可能性も出てくる。

これは企業にとっても株主にとってもWin-winの関係になる。

グリーン債を含むESG債の発行は年々増える一方で、2021年には3兆ドルを超えてきている。

ESG債の発行額の推移

企業は、通常よりも低利子=低コストなESG債での資金調達が可能になるために、他の企業にもこの流れは広がると見られている。

なぜ「この流れは広がる」と思われるのか?

企業は炭素排出の報告を義務化される?

2021年時点で、北米と欧州の時価総額100億ドル以上の企業が炭素排出の報告をしているのはわずか46%ですが、報告する企業は今後は増えていくはずである。

炭素削減報告書を提出している企業数(左)

米国証券取引委員会(SEC)などの規制当局がすでに動いているところをみると、今後は炭素排出の報告義務化も時間の問題である。

さらに、今は報告内容もScope1という「事業操業からの直接排出量」だけだが、将来的にはScope2やScope3とさらに広い範囲の炭素排出量の提出の義務付けられるかもしれない。

企業の炭素排出への規制がますます強化されると、カーボン・クレジットはどうなるのか?

カーボン・クレジットは超・追い風市場である

つまり、石油大手シェルのようにカーボン・クレジットを購入する企業が増えることを意味している。

もちろんそれに伴いカーボン・クレジットの価格は今後も上がると予想される。

ここではすべてを記載することはできないが、カーボン・クレジット投資の権威でもあるマリン・カツサ氏の有料情報である Katusa's Resource Opportunities ではいろんなセクターでの値上がり銘柄を具体的に教えてくれるようだ。

Katusa's Resource Opportunities

まずはKatusa Researchの無料ブログを覗いてみてはいかがでしょうか?

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