美術館は、新しい自分に会える場所 【#私が美術館にいく理由】
所属させていただいているメンバーシップ「オトナの美術研究会」、5月のお題は、「#私が美術館にいく理由」。
今まで深く考えたことがなかったので、自分が美術館にいく理由を深掘りする良い機会をいただきました。
◆子供時代はワクワク
「美術館が好きだー!」と思った原体験は、小学生のころ。母と叔母に連れられ、根津美術館にいったとき、衝撃を受けました。
ちょうど、尾形光琳の《燕子花図屛風》が展示されている時期でした。
きらびやかで美しい屛風に感動したのと同時に、美術館のもつ空気、雰囲気の心地よさにも感激しました。
喧騒から離れた世界、大人も子供も騒ぐことなく、静かに、でも楽しそうに美術品を見ている独特の空間。
空調もほどよく、「なんて気持ちのいい場所なんだ!」と思いました。
もともと、遊園地やテーマパークなどの人混みや、にぎやかな場所が苦手だったので、美術館こそ自分の居場所だ、と思えたのかもしれません。
また、美術館にいくときは、親も自分もおしゃれをして、帰りに少しおしゃれな喫茶店でクリームソーダを飲めたので(昭和の子供です)、いつもとは違う気分を味わえる、ワクワクできる特別な場所でした。
◆学生時代はルンルン
高校生になると、美術館は友人や恋人と出かける場所になりました。
でも、まだ気軽に行くというより、少し背伸びをして出かけるという感じ。
友人と行くときには、みんなで展覧会の予習をしたり、見終わったあとに行くケーキ屋さんを決めたり、まるで旅行にいくようなルンルン気分で準備をしました。
大学生のときには、短期留学先のヨーロッパで外国の各美術館を訪れ、ラファエロ、デューラー、クラナハ、クリムトなど数々の名画に出合い、大きな刺激を受けました。
このあたりから、美術館にいく機会が格段に増えるようになりました。
◆会社員時代はウキウキ
就職してからは、週末になると美術館へ出かけました。
仕事でつらいことがあっても、美術館にいくと気分がウキウキ上がり、リフレッシュできたのです。
芸術を愛するパートナーと結婚してからは、ほぼ毎週末、二人で美術館にお出かけ。相手の好みに合わせて現代アートも見るようになり、世界が広がりました。
足を運ぶ機会が増えても、美術館は私にとって非日常の場所。行けば必ず新しい世界に出合えました。
◆自由業時代のドキドキ
自由業になったあとは、美術館にいく頻度がグッと上がりました。
なんせ自由なものですから、好きなときにいけるのです。
混雑する週末を避け、平日の昼間にゆっくり訪問。お気に入りの美術館ではパスポートも購入し、好きな企画展は、何度も足を運ぶようになりました。
中年になってから、本を読んでもドラマを見ても、あまり心が動かなくなってきたのですが、美術館だけは別。訪れるたび、何かしらの刺激を与えてくれます。やや反応が悪くなりつつある心身に、ドキドキを与えてくれるのです。
◆まとめ
自分の美術館訪問遍歴を振り返ると、美術館は私にワクワクやドキドキなど刺激を与えてくれる場所である、と気づくことができました。
さらに、この刺激の正体について考えていたとき、次の文章が目に留まりました。
つまり、美術館にいくと、
→すばらしい作品に出合う
→私の奥に眠っていた魂が目覚める
→新しい自分に出会える❗️
これが刺激の正体で、きっとこの刺激を求めて私は美術館にいくのだと思い至りました。
良き芸術を観たあとの私は、新しい私。
こんなステキな体験ができる美術館に、これからも足を運び続けたいと改めて思いました。
#私が美術館にいく理由
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