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母に時給977円の仕事を紹介された

僕は土日にフードデリバリーの仕事をして、生計を立てています。週に2日だけの勤務ですが、実家暮らしのため、その収入だけで十分に生活できています。

しかし、母は私が週2日しか働かないのを見かねて、地元の広報誌で見つけた市役所の一般事務職の募集を勧めてきました。

雇用期間は約3ヶ月で、週4日、1日5時間(午前9時から午後4時のうち5時間)勤務です。

時給はたったの977円。

「もしかすると正社員になれるかもしれない」と母は付け加えました。

僕は特に驚かず、怒りも感じませんでした。母なりの考えで、この仕事が良いと思ったのでしょう。

10代や20代前半ならイラッとしたかもしれませんが、30歳に近づくにつれ、母の意見に動じなくなりました。

母の考えはおそらく次の通りです。私が週2日しか働いていないのは世間的に見て良くない。だから、安定した職を見つけるべきだと思ったのでしょう。市役所の一般事務の募集を見つけ、そこで働けば正社員になれる可能性もあると考え、私に勧めたのです。

母親、というか親は時に無責任とも思えることを言います。

時給977円が今の基準でどれだけ低いのか、本当に正社員として雇われることがあるのかどうかなんて、ちゃんと考えてはいないのでしょう。

仮にこの仕事を受けると、3ヶ月間で月に16日、合計48日、1日5時間働くことになります。

時給を計算しやすくするために1000円と仮定すると、3ヶ月で合計24万円、月に8万円しか稼げません。

さらに、毎回市役所に行く必要があります。この市役所は駅から遠く、バイクで通うことになります。片道20分、往復で約40分かかりますが、この通勤時間には給与が発生しません。

こんな低賃金の労働に健康な20代男性を送り込もうとしてしまうのは、無知と言わざるを得ません。

もちろん、僕は時給が安すぎるという理由で反対しました。

しかし、母は「仕事があるだけでありがたいと思うべきだ」と怒っていました。

こんなにも人手不足が叫ばれている現代において、母の価値観が昭和のままだと感じ、今はそんな時代ではないと伝えました。

このタイミングで、親の意見に従うつもりがないことをはっきり伝えました。僕は前から、親の意見があまり参考にならないと感じていたからです。

実家での生活を許してくれる両親には感謝していますが、その意見に従うかどうかは別問題です。

こう思えるようになったのは、XやYouTubeで親と異なる多様な意見に触れる機会が増えたためです。知識がなければ、僕も母の提案に従っていたかもしれません。

受け入れるべき意見とそうでない意見を見極めながら、今後も自分の人生を歩んでいこうと思います。

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