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エンジニアと生成AI№10(生成AIによる誤動作原因の絞り込み)

 今回は、生成AIが誤動作原因を複数挙げていますが、具体的な取り組みが根威嚇でありませんので、何を調べたら良いのか絞りこんでみます。生成AIは、キーワードを抽出する方がより具体的で分かりやすそうですのでChatGPTを利用します。ChatGPTの誤動作原因を以下に再記載します。

質問
「装置に不定期にランダムに誤動作が発生する原因に何が考えられるか」

回答
1.電源供給の不安定性
2.ハードウェアの故障
3.環境の影響
4.ソフトウェアのバグ
5.電磁干渉(EMI)や電磁耐性(EMC)の問題
6.センサーの不正確さ
7.ネットワークの問題

 回答の若番が優先順が高いと生成AIの判断と見なして、「電源供給の不安定」について考えてみます。経験のあるエンジニアでは、何を確認すれば良いのかわかりますが、生成AIはどのような確認ポイントを挙げるのでしょうか?

質問
「装置の誤動作原因である電源供給の不安定性について何が考えられるか」

回答
「装置の誤動作原因として電源供給の不安定性が考えられる場合、いくつかの可能性があります。以下にいくつかの一般的な原因を挙げてみます。」

1.電源の波形異常: 電源が不安定な波形を生成する場合、装置が正しく動作しない可能性があります。これには、電圧のスパイク、サージ、ドロップアウト、ノイズなどが含まれます。これらは、電源が安定していないときに機器に悪影響を与える可能性があります。
2.電圧変動: 電源電圧が安定していない場合、装置が正しく動作しないことがあります。電源電圧の変動は、一定の電圧範囲内で装置が適切に機能することを保証する必要があります。
3.電源の断続: 電源供給が断続的に途切れることがあると、装置が適切に動作しない可能性があります。これは特に電源供給が急激に切り替わる場合に問題が生じることがあります。
4.電源ノイズ: 電源ノイズは、電源に混入した余分な信号や波動のことです。これが装置の電子部品に影響を与え、誤動作を引き起こすことがあります。
5.不適切な接地: 装置や電源が正しく接地されていない場合、ノイズや干渉が発生する可能性があります。適切な接地は、電気的な安定性を確保する上で重要です。
6.電源の容量不足: 装置が必要な電力を受け取れていない場合、動作が不安定になることがあります。電源容量が不足している場合、特に高負荷時に問題が生じる可能性があります。

「これらの問題を解決するためには、信頼性の高い電源供給を確保し、安定した電源環境を維持することが重要です。電源のクオリティを向上させるためには、電源フィルタや電源コンディショナ、UPS(無停電電源装置)などの使用を検討することがあります。」

 制御装置では電子回路による制御が考えられ、従って電源は直流となります。生成AIの回答から、まず、電源の出力波形の観測を行うことになります。この観測によって、生成AIの回答の1,2,3,4,6項の要因を特定することができます。特定した要因から更に原因を絞り込むためには、ある程度の知見及び経験が必要になります。
 5項の不適切な接地については、かなり厄介です。手始めに装置外部の基準アースと電源のGラインを比較観測する必要がありますが、Gラインが脆弱な場合負荷に影響されますので、比較観測だけでは判断が難しい場合もあります。

 次回は、電源出力波形の観測結果から要員を更に絞り込んでみます。

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