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あぁ愛しのバーナードさま

バーナードを知っているだろうか?
バーナード・ショーでもバーナード嬢でもない。組織論の基礎を築いた経営学者のチェスター・バーナードのことだ。

私は大学時代ドイツ経営学をメインに学んだが、バーナードのことが好きだった。そして転職活動中に彼の論を思い出し、退職交渉でも室長課長相手にこの話をするくらいには大好きである。

ここではバーナードを私なりの解釈で書きたい。彼の論は『経営者の役割』にて述べられている。
冒頭部分は上司に向けて話したことそのままである。このサイトを大いに参考にさせていただいた。

組織とは

バーナードは組織を次のように定義する。組織とは「意識的で、計画的で、目的を持つような人々相互間の協働」であり、「二人以上の人々の意識的に調整された活動や諸力のシステム」である。出典:バーナードの組織論で考えるSMAP解散原因

三本の矢というのがあるように、一つの目標に向けて皆で協働する為に組織は作られる。

そして、組織は小さな組織の集合体である(出典:行方不明)
会社で例えると、「会社」というシステムを回す為に「部」があり、その中に「課」がある。

組織の3要素

・共通の目的
・協働意欲-誘因と貢献
・コミュニケーション

これらは独立しているのではなく、相互に作用している。
共通の目的はコミュニケーションによって語られるだろうし、目的が協働意欲の一因になりえる。コミュニケーションが問題で協働意欲が低下することもある。

協働意欲を引き出す為には、誘因が貢献を上回らなければ(誘因≧貢献)ならない。誘因はインセンティブと同義で、給料や社会的地位、やりがいなどもそこに含まれる。
労働流動性が高い(転職しやすい)市場においては、誘因が貢献を下回る(誘因<貢献)と労働者は会社を辞める。
……と大学の先生は言っていた。

私と会社とバーナード

ここまで説明した時に室長は「誘因が少ないから辞める」んだと思ったようだが、それは違う。先ほど述べたように相互に作用しているからだ。

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※1件のいいねは共に経営学を学んだ友達だ。

私の全ての発端はコミュニケーションにあったと思う。コミュニケーション不全の為に目的が示されない。コミュニケーション不全の為に協働意欲が低下する。
もしかしたら会社の、部署の目的自体も形骸化していたかもしれない。

面談の時に「何が問題だったのか」と聞かれたが、その時は「何を期待されていたのかが分からなかった」と答えた。
答え自体は間違ってはいないが、今考えてみると「そもそも何もなされなかった」ことが問題だったと思う。

会社として上司として伝えられるべきことが伝えられなかった。コミュニケーション然り目的然り。それ以外も。
問題の改善を求めても何もなされなかった。
これは会社の怠慢でネグレクトだ。私はRPAではない。

何はともあれバーナードの誘因と貢献理論が好きだ。

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