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レビュー:安心して楽しめる「軌跡シリーズ」

ジャンル:ストーリーRPG
プレイしたハード:WindowsPC、PlayStation Vita、PlayStation4 Pro

日本ファルコムの看板タイトルの1つ、軌跡シリーズ。
2020年夏には最新作「英雄伝説 創(はじまり)の軌跡」が発売予定で、それに先立つ4月23日には「英雄伝説 零(ぜろ)の軌跡」、5月28日には「英雄伝説 碧(あお)の軌跡」のPlayStation4版が発売予定です。

The Legend of Heroes

主人公たちは英雄的存在ではない、何事もなければわりと「ふつうの存在」のはずでしたが、さまざまな経験を通して「英雄」となってゆきます。

アクション要素はなく、リアルタイム性でもありません。
ゲームが得意でない人も安心して壮大な“英雄譚”を楽しめる「軌跡シリーズ」について、本記事では語ってみます。

軌跡シリーズの系譜

シリーズ第一作は、「英雄伝説VI 空の軌跡」
2004年にWindowsPC用に発売されました。その後、PlayStation Portable、PlayStation Vita、PlayStation3などで発売されています。
そのタイトル名から分かるように、「英雄伝説シリーズ」の第六作。
「空の軌跡」を起点として、「軌跡シリーズ」と呼ばれる長大な作品群となってゆきます。

英雄伝説シリーズ第一作は、「ドラゴンスレイヤー英雄伝説」
事情により、現在は「ドラゴンスレイヤー」の名を外されていますが、元々は「ドラゴンスレイヤーシリーズ」の第六作目でした。

ということで・・・・・・

系譜を遡っていくと、1980年代に行き着くんですね~。
歴史ある看板タイトルなのです。

軌跡の世界

「軌跡シリーズ」の舞台は、架空のゼムリア大陸。
西洋ファンタジーベースの世界観ですが、「導力」というエネルギーが利用されており、リアル世界での「産業革命期」のような景観も見られます。
家庭には「導力」を用いた照明器具や洗濯機などの電化・・・もとい、「導力製品」が普及。
交通インフラとして、導力を用いたバス、トラム、鉄道、飛行船などが存在します。
さらには、主人公たちが戦闘に使用する「魔法」のようなものも、導力を用いた擬似的な魔法・・・「導力魔法(オーバルアーツ)」です。

世界観に関する用語の名称が、カッコいいですね(笑)。

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バトルシステム

「軌跡シリーズ」では、第一作から最新作(執筆時点では「閃の軌跡IV」)まで、ベースとなるバトルシステムが変わっていません。
(「那由多の軌跡」は別の扱い)

例:閃の軌跡

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例:閃の軌跡III

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ユーザーインターフェイスのデザインは異なるものの、クラフト(技)やアーツ(導力魔法)を駆使して“敵味方の行動順を制御”し、有利な状況を作り出しつつ戦うというスタイルは継承されています。
ベースが変わらないため、安心して続編をプレイできます。
もちろん、バトルをより盛り上げるための追加のシステム・要素などはありますよ。

例:Sクラフト

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選択したキャラの行動順を待たずに、現在の行動順に割り込んで発動させられる「Sクラフト」。行動順を制御する手段の1つ。
「空の軌跡」からある必殺技です。
(画像は「閃の軌跡」)

例:ラッシュ

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後のシリーズタイトルでは、パーティメンバー同士を「リンク」させることで、「リンクアタック」を発動可能に。
“絆”が深まるにつれ、より高い効果になってゆきます。

シリーズ通して、戦術性の高いバトルを楽しめるわけですが、雑魚相手の場合まで戦術を考える必要はありません。
弱い相手に対しては、「弱点」だけを考慮すればOK。うまくすれば一網打尽にでき、爽快なバトルを楽しめます。

さらに、バトルの難易度を変更可能。
最低難易度にすれば、ゲームプレイが苦手な人はもちろん、

テンポよく、サクサクとストーリーを進めたい!

というニーズにも応えられます。
もちろん難しいプレイを望む場合には、難易度を高めればOKです。

評価

キャラクター性が高い
魅力的なストーリーには、魅力的なキャラクターが登場するもの。
世の中には、「主人公だけが英雄」という作品も多いですが、「英雄伝説シリーズ」では主人公以外にも多くの“英雄”が登場します
彼らは「ここぞ!」という時に登場し、場を盛り上げ、ストーリーを彩ってくれます。
また、会話シーンでは、リアル世界で若者が話しているような言葉を使うこともあり、親近感が湧きやすいですね。

「零の軌跡」「碧の軌跡」「閃の軌跡シリーズ」の主人公は、いずれも
“クサいセリフをさらっと言ってのけるタイプ”で、かつ
“女性から好意を抱かれていてもまったく気づかない鈍さ”
併せ持っているため、ちょくちょく女難に遭うのが面白いです(笑)。

音楽がいい
日本ファルコムのタイトルは、どれもBGMが素晴らしいです。しっかりとした「メロディー」があります。

安心で、安全で、高品質
特別、目新しいゲームシステムというわけではありません。
ストーリーも王道的。奇をてらった展開ではないですね。
それはつまり、誰もが安心して楽しめる、ということ。
RPGが好きならプレイして損はないシリーズです。
というか、プレイしないなんてもったいない(笑)。

日本製の、昔ながらの味わいのRPGタイトルも良いものですよ。


「閃の軌跡シリーズ」(I~IV)は、PlayStation4ですべてプレイ可能。
「零の軌跡」「碧の軌跡」も発売予定にあり。
「空の軌跡」三部作は、PlayStation Nowにてプレイ可能です。

初めての方が気にしそうなプレイ順についてですが・・・・・・
空の軌跡シリーズ
・FC(First Chapter)、SC(Second Chapter)、the 3rd
零の軌跡、碧の軌跡
・前後編という関係
閃の軌跡シリーズ
・I~IV
各シリーズは一作目から順にプレイするとして、どのシリーズから手を付けるかは、自由で良いと思います。
「閃の軌跡シリーズ」には、零・碧・空に登場した人物の一部が登場しますが、それらをプレイしてからとなると相当時間が掛かるので、先に「閃の軌跡シリーズ」をプレイしたければ、そうして構わないと思います。
むしろ、一通りの主要人物が登場するため、「創の軌跡」前にプレイするとしたら「閃の軌跡シリーズ」が良いかもしれません

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※ the 3rdはゲーム性が前二作と異なり、ダンジョン探索型RPGとなっています。

PlayStation Now公式サイト


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