"数値根拠"と"歴史"

あなたはなぜ"ものがその寸法なのか"を考えたことがありますか?

技術者が新たに寸法設定しようとするときには既存品の寸法を参考にすることがよくあります.

新しい寸法を設定する際には,そもそもの話として,既存品がなぜその寸法設定されているかを把握することが先決です.

例えば,寸法設定の考え方として"はめあい"という考え方があります.

軸と呼ばれる部品を穴にはめ込むことで成り立つ物を考える際に"はめあい"を考えます.

軸が穴にキレイに入り使用できる寸法を設定する必要があります.

通常,"はめあい"では公差(許容範囲)を設定します.

公差は物の用途によって適正値が異なります.

よかれと思って公差を変更することで,今までうまくいっていたことが,うまくいかなくなる可能性があります.

一見は理論上は誤りがあると感じるものごとには,その背景にさまざまな"歴史"を含んでいます.

実測,実績,やり取り,仮に資料としては残ってはいなくても意味を含んでいるのです.

"歴史"を知った上でよりよくすることは大変望ましいことと思います.

むしろ,技術者は本来,"歴史"を知った上でよりよくすることを探究し続けなければいけません.

自分なりの数値根拠を持ち"ものづくりする"ためにこそ"歴史"を知って,"では自分ならどうするか"と考え続けることができる人が"プロフェッショナル"だと思うのです.

特に技術者の方にはそうあってほしいと思います.

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