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革手縫い製作風景

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モノづくりや考えなど、普段の製作風景写真と共に書き綴ったまとめ
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記事一覧

ただただシンプルに... -Bag charm & Glasses case-

新たに何かを作る時、どんなにシンプルなパターンでも必ず図面を描く。 各パーツの直線、曲線デザインなどのパターン、寸法、縫い代、金具位置、革の厚みや細かな指示etc…の設計図面。 今回は超シンプルなパターン、図面でバランス、パーツ位置を確認するぐらいやし"ササッと図面描いて型紙切るでぇ〜"って思ってたのに… シンプル過ぎ? アレ付けたらどうなる? カタチは? こんぐらい? いや邪魔か? などと右往左往した後、最後は元の超シンプルデザインへ戻った。 "アンタ何やってたんって感

大切な本を包むブックカバー -Leather book jacket-

あるnoterさんの勧めもあって"ブックカバー"を作ることにした。 わたしのフォロワーの方なら何となくわかっていると思うが…(笑) お忙しい人なので、あるタフなnoterさんと…言うことで。 ただ最近、わたしはそれほど本を読んではいない。 本では無いが、ここ"note"では色々なnoterさんのところへお邪魔しては文字をたらふく読ませてもらったりして来た。 最近あまりお邪魔出来ていなく…さーせん。 過去は多少なり小説など寝不足になりつつ読んだりしたが、残している本というか

定石を踏むか、踏まないか... -Card case-

まだSNSなど全く存在していなかった、わたしが若僧だった頃… 夜の社交場などで、たまたま出会う大人たちから名刺を戴く事もあった。 営業部長、美容師、グラフィックデザイナー、代表取締役社長!?などなど、その肩書きを見て、憧れたり、驚いたり。。。 良いこと、悪いことも教わったり、一つの営業ツールであることも分かってはいたが、"名刺が語る"… そんな格好いい大人たちに憧れることもあった。 一般的なシンプルな名刺から、数色使いのカラフルな名刺、デザインされた名刺、ひと目で職業が

マテリアルとツールと遊び心のミルフィーユ -Fragment Case-

服や鞄、小物で"ファスナー"、"ジッパー"、という呼び方をするが、ズボンと言う場合には"チャック"がしっくりくる。昭和生まれの男やさかい… "チャック"… という言葉は、いつ何処からいらしたのか? 今更、気になってその語源を調べてみた。 先ず最初、アメリカの発明家が靴紐を結ぶ不便さから"ファスナー"の開発を始め、後に軍服に使用され量産されて広まり… その後、アメリカの他社が"シューッ"という擬音のZipから"ジッパー"と名付け販売して… またその後、昭和初期に広島尾

心を揺り動かすモノ作り -artisan-

モノ作りの世界での職業における呼称、作家さん、クリエイターさん… そういう呼称で呼ばれることもある。自分としては作家さんとは思っていなく、クリエイターさんは、よそ行きの呼び方に感じる… occupational identityの認識、わたしは何者か…となると、革を材料に手縫いでモノを仕立てる"職人"がしっくりくる。 いちいち反応せずに挨拶程度の言葉として流しておけばいいのに。 面倒な革小物職人…と思う。w 普通の職人に分類願います どこの国にもいらっしゃる職人さん、

洗練させたいという欲求 -Refine-

より良いモノにする、改善する。make it better… 確かにそう思っているけれど、今のわたしの脳ミソくんは違うと言う。 洗練・洗煉…  物を洗ったり練ったりして仕上げるように、文章や人格などを練りきたえて優雅・高尚にすること。磨きをかけて、垢抜けしたものにすること。だと。 英語なら、refinement、refine、refinedとなるのか。 文章や人格、品質、方法など、余分なモノを削ぎ落とし、より良い状態へ垢抜けさせる… そう、そんな感じ。 洗練された文章

フランスの職人技と創造性 -savoir faire-

ちょいちょいスーパーメゾン  エルメス(Hermès)の話をしている。 その職人技術とエレガントで創造性豊かなオブジェに魅了されることはあるが、エルメス信者ではない… お客様でもない… 町人風情のわたくし。 ラグジュアリーなオブジェはもちろん、フレグランス&ビューティとか… 新たな世界も拡大しつつある中、1837年の創業以来、ノウハウの伝承を大事に、職人技術を紡いで行く人たちも育て続けている。 エルメスにある16のメチエ (métier/ この場合製品部門)の中でも中心的

少しの創造力と遊び心 -Bag charm-

製品かといえば、そういうわけでもない… オブジェ、サンプルか…  カタチを考えたり、革の質や癖、仕上げの精度など細部に気を使い作っていると、脳も身体も疲れが溜まってくる。 それは、ただの加齢よる…もの? あまり深く考えず、ちょっと遊び心を持って作るような… 真剣に楽しく作れるモノ… 何かあらへんか。 マイクロバッグと呼ばれる物があるが、それよりも小さいサイズでバッグにアクセサリー感覚で着ける"革製のバッグチャーム"。 2~3年前に、あっちこっちのブランドがファッションア

色の印象... ファスナー財布製作 -zip around bifold wallet-

bicolor(英)、バイカラー。【形】 2色の(2色から成る) わたしの中ではメインカラー、アクセントカラーを分けるイメージ。意図的に内外装カラーを変えるなども。 スマホに入れている現代スペイン語辞典 改訂版に"bicolor"が載っていた… スペイン語でも使うのか… 発音はローマ字読み、ビコロール。 バイカラー、わたしあるある。 ちょっとしたカタチを強調すること、メリハリを出すことを考えると2色… 1色では作らないとか、頑なに2色使いに拘っているわけではない。そこまで

スリとダリとマネークリップ財布

わたしはもう約10年ほどマネークリップ財布を使い続けている。 最初はスーツでもスッキリと使えていたことから始まり、今は自分で製作した過去のサンプル品を使っている。 ズボンのお尻のポケットに入れて見事に反り返った財布は使いたくない派であり、前ポケットに収まる使いやすさが好きである。未だ進化しているストレッチ素材系のパンツのおかげで"楽ちん"度合いが増している。 バッグでなく、前ポケットに入れる習慣は"海外生活での対策"が始まり。 世界最強のパスポート… スラれる 盗難被害

革の表情とカラーオーダー製作

革製品の財布や鞄、靴や服など材料として使われている革。 単に革と言っても、タンナーが独自製法で作る革、伝統的な製法にて作られる革、ファッションなども含めブランドからの依頼で作られる革、手仕事で手間を掛けて作られる独創的な革、スピードと低価格重視で量産される革など、鞣し製法や仕上げを含めると無数とも言える。 今回は、カラーオーダーで製作した"手縫い仕立てのコイン&カードケース"。 ご希望が緑系という事だったので、表に使う革はイタリアンレザーのターコイズ、内側に違うタイプのイタ

フランス産の山羊革と製作風景

今回は、手縫いにて仕立てたマネークリップ財布の製作風景などを。 使用した革はフランスのタンナー"アルラン社"が製造しているアルラン シェーブル シュリー(Alran Chèvre Sully)、質の高さで知られるフランス産の山羊革。熟練の職人の手作業によるシボ加工と摩耗に強い吟面、繊維密度が高く、しなやかな質感にて長きに渡り高級メゾンや革職人に愛され使用されている。 色はルージュ アッシュとトゥルティエールのバイカラーで製作。 以前の記事で紹介したルージュ アッシュの説明は

シンプルなカタチとイタリアンレザー

今回、キーホルダーの製作風景であるが、キーホルダーに付ける鍵の話を少し。 昨今の新しいタイプの鍵といえば、カードキー、スマホアプリで開閉できる電気錠、車やバイクなどにも使われているスマートキーは電池錠か? テクノロジー系ならハンズフリーの生体認証キー、顔認証や音声認証、指紋認証。 キーレスやん… キーレスだけど、ヒトが鍵? 鍵はヒト? 鍵というモノの形はどうなって行くのか? 全然… 知らんけど。 こりゃ、キーホルダーいらんな… 話にならんな… 過去、違う国、スペインで

日本の技法 "手縫い仕立ての風琴マチ名刺入れ"

こんにちは、主にヨーロッパ産の革を使用し、手縫いで革小物を製作していますenfoque -エンフォケ-でございます。 過去、思い切ってほんの数年暮らした"スペイン"。滞在中にスペイン国内、イタリア、ベルギー、オランダ、ドイツなどの数カ所を旅行し、EU圏の人々や様々な国籍を持つ人々が入り混じる国で暮らしたことから、外から日本を見る視点や日本独特のモノに、ちょいちょい興味を持つ傾向にある。 スペイン滞在中に知り合った、ジュエリーデザイナーの友人、ファッションデザインを勉強してい