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複雑系組織論 多様性・相互作用・淘汰のメカニズム(ダイヤモンド社)

原著は1999年、日本語訳は2003年の出版。軽く20年前。

自分が2006年に企業研修に関わる仕事を始めた頃。日本の大企業では、経営幹部にMBAプログラムを、新入社員にはロジカルシンキングを学ばせるのが流行りだった。
今から考えてみれば、これらは機械的なパラダイムに基づいた組織論が世間一般まで普及したことの表れ。ここ最近になってティール組織が大流行するのも、同じように、20年前から示されていた方向が現実に実装されてきたこと、という捉え方ができる。

この本では、副題のとおりに、
- 多様性
- 相互作用
- 淘汰
の3つの要素によって複雑系な組織が特徴づけられる、と説いている。対比概念にあたるのは、当然のように、「機械的な組織」である。

当時の時代背景、すなわち「機械的な組織」が世間一般で全盛だったことを捉えてみたときに、いかに世の中全体としてこういう議論が受け入れられやすくなっているのか、というパラダイムの変化を感じる。

#複雑系組織 #生命的組織 #組織論

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