マガジンのカバー画像

Open Bookshelf − 公開本棚

32
「知識は主観的な解釈として顔の見える関係を通じて流通する」という仮説を実証するための個人的な実験です。詳細はこちらの記事を御覧ください→ https://note.com/enf…
運営しているクリエイター

#世界の捉え方

ノヴァセン〈超知能〉が地球を更新する(NHK出版)

ガイア理論の提唱者であるジェームズ・ラブロックの新著であり、WIREDの編集長である松島倫明さんが訳していて、そしてこの本を紹介してもらったのがHuman Potential Labというこれまた全力で面白い境地を開拓している山下悠一さん。想定通りに、色々と既存の思考の枠組みを超えてくれた。 タイトルにある「ノヴァセン」とは、時代の区切りの名前(正しくいうと「地質年代」かな)。始生代とか、古生代とか。 本書の中から引用すると、 人類が地球(ガイア)に君臨し、地球環境に大

平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学 (早川書房)

"平均的な人間は誰もいない" この本のメッセージは、この一言に集約される。 機械的なパラダイム、テイラー主義の延長線上で、僕らは「平均を基準にする」という思考に慣れきっている。組織に対して、人に対して、そして自分自身に対しても、「平均」を基準として考える。 「平均」とは、たくさんの要素が同じ母集団に属していることを前提とする。また「平均」とは、ある特定の切り口からその母集団を表現する一つの指標に過ぎない。 そもそも人は、「同じ母集団」に属していない。 そもそも人は、「多