身体感覚で『論語』を読みなおす。 ―古代中国の文字から― (新潮文庫)
論語そのものについてというより、著者の安田さんの「論語の捉え方」に惹かれた一冊。人が「言葉」という道具を発明したように、「心」というものも3000年前ごろに言葉によって「出現した」ものだという。
「心」という漢字は、孔子が活躍するほんの500年前まではこの世に存在しませんでした。
で、ある日、「心」が出現した。王朝が殷から周になったころです。
その突然の出現に人々は戸惑い、「心」をうまく使いこなせないままに500年間を過ごします。そんなとき孔子が現れて、人々に「こころの使い