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連載12・「タロットは象徴」ってどういうこと?

「神秘学」は西洋文化の中で
神話、宗教や精神論と深く繋り
哲学や芸術とも密接に関わってきた思想で、

その考え方の基礎は
エメラルドタブレットと呼ばれる伝説の碑文に
書かれている事を反映しています。
 
「伝説の」と言われるぐらいですから
誰も本物を見たことがなくて
どこにあったのか、
いつ書かれたのかも分からないものですが

紀元前500年ほど前にエジプトで書かれた
「これはエメラルドタブレットのコピー」と
記された文書が
19世紀に確認されているので

原本になる、相当に古い何かは
確実に存在していたようです。
 
 そのエメラルドタブレットは
 
「上なるものの如く、下なるものはあり
内なるものの如く、外なるものはあり
宇宙の如く、魂はある」という文で始まっています。
 
簡単に言ってしまうと
「宇宙の全ては繋がっていて、
世界のあらゆるものは
お互いに在り方を反映しあっている」という考え方です。

つまり
ひとつのことを理解することは
他のことを理解することにも繋がっていく、
ということで、

この考え方があるから
あらゆる学問が成り立ってきました。

例えば、
歴史を学ぶことで
人の行動パターンを学んだり、

一つの数式を学べば
文章問題に応用することができるように

細かい部分を学べば
大きなことを理解する手段になって

大きな視点から仕組みを理解すれば
詳細を知ることに繋がる、ということです。

勉強をして学ぶ、ということは
本来、
こういった思考回路を育てるためのものです。

そして、このエメラルドタブレットに書かれた
考えが「占い」にも当てはまります。

占いは人類最古の職業の一つです。

人はいつの時代も、
希望のための道標を求めて
未知を知りたいんでしょうね。

占いは学校で学ぶ学問ではありませんが

何かを象徴として見立てて
それが現実世界の何かを抽象的に表している、と
解釈するものなので

全ての学問の基盤の考えになった
「在り方を反映しあっている」という考えは
共通しています。

19世紀、占いに使うためのタロットルールが
決まったのも
神秘学の考え方を応用して
「カードはなんらかの真理を象徴している」と捉える
基盤ができたからです。

だから
タロットリーディングで大切なのは
カードは「象徴」という捉え方です。

タロットは、
出たカードがそっくりそのまま
現実を映し出している、というものではなく
現実の何かを”抽象的に表したもの”です。

例えば「死」のカードが出た時は
誰かの肉体的な死を表していることは
滅多にありません。

「死」という概念が抽象的に表しているものは、
何かが終わる、ということや
終わりを迎えることで新しい始まりになる、
といったことです。

だからタロットリーディングというのは
「こういうふうに捉えてみたらどう?
こういうことに心当たりある?
このカードから何を感じる?」というように
考え方やものの視点を整理整頓して

心と対話することをサポートするものです。
 

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タロットを本質から知る連載、続きます😃♪

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