見出し画像

ひるタブ 17回目「高度なグラフ(ガントチャート)」

先月、色々なグラフをレクチャーしました、少し勘所のいるグラフもあるので取り上げて行きたいです。
なかでも、私はガントチャートというのが結構好きで、ガントチャートの中でも典型的な、プロジェクトの開始終了系のものとガントチャートのスキルの応用編になるウォータフォールチャートというのを2つ取り上げます。

ガントチャートとは?「ガントチャート(英: Gantt chart)とは、プロジェクト管理や生産管理などで工程管理に用いられる表の一種で、作業計画を視覚的に表現するために用いられる」とあります。

サンプルスーパストアにはこういうデータがないので、ある製品が最初に売れたときから最後に売れたときを商品寿命として示す例をやりたいと思います。商品を顧客IDに代えても面白いです。さて、いつものようにサンプルスーパストアを入れてシート名を「製品の販売機期間」にしましょう

・今回は作成までのステップは少ないですが、わかりにくいのでゆっくり説明します
・次の数式を作成します。
名前は製品期間にしましょう。
DATEDIFF('day',{fixed[製品名]:min([オーダー日])},{fixed[製品名]:MAX([オーダー日])})
DATEDIFFは日付の差を取る関数でDATEDIFF(暦の単位、開始日、終了日、[週の始まり])の形式です。暦の単位というのは、’year‘なら年、’day’なら日付です。今回は日付を使います。日付の方には最初に売れた日と最後に売れた日を入れるのですが、
それは
{FIXED[製品名]:MIN([オーダー日])}
です。集計単位を無視して、製品Idに沿ってデータをならべて、オーダ日が最も小さい(早い)日を選びます。MAXにすると最終日になります。その差の日数が、製品の販売期間になります。単位をちゃんと揃えれば、秒や分でも作れます。
・オーダ日を列にいれて連続の日(或いは正確な日付)を選択します、行にサブカテゴリと製品名を入れます。日付とディメンションで入れるとうまく行かないです。

連続の日、または正確な日付を入れます。不連続だとうまく表示されません。


何だか、すごいグラフ

・すごいグラフができましたが、製品ごとにオーダがあった日が入ります。
・そこへ、製品期間をサイズにいれます。

製品期間をサイズにいれますが、そのままだと合計

合計だと、複数レコードがあった場合に期間がN倍になるので、ここは平均を入れます。平均といってもfixedで揃えているので、同じ値の平均です。

するとそれらしいグラフができてきます。
メリハリを付けたいので、カテゴリを色に入れます。

ガントチャートの出来上がり。かと思ったのですが。


が、なにかおかしい。
注文のように一つの行に複数のデータがある場合は、少し工夫がいることがわかりました。
-DateDiffで算出するのは複数データの最小と最大なので、長さは初回購入日からの長さです。他のオーダの日は長さ0にしなくてはいけません。なので、少し式をいじります。

IF {fixed[製品 Id]:min([オーダー日])}=[オーダー日] THEN DATEDIFF('day',{fixed[製品 Id]:min([オーダー日])},{fixed[製品 Id]:MAX([オーダー日])})ELSE 0 END

初回オーダ日だけ長さを持たせます。
列シェルフのオーダー日は正確な日付にします。

ようやく完成

もうひとつのガントチャート

・もう一つウォータフローチャートというのもビジュアル的に面白いので紹介します。
・項目は単純ですが、一つ一つ凝ってます。・新しいワークシートを開いて、「売上貢献」にします。
・行に売上を入れます。列にサブカテゴリを入れます。

普通の棒グラフ


・何の変哲もない棒グラフですが、これを加工します。
・売上をクリックして簡易表計算を選んで、累計を選びます。



累計グラフ


・これはタダの累積グラフで面白くないです。ここでガントチャートを選択します。
・細い目の累積になります。


・これを並べ替えをします。列のサブカテゴリをクリックして並べ替えを選択
・並べ替えをネストを選び降順を選び、フィールドは売上、集計は合計、すると、らしいものができてきます。


並べ替えをします


積み上げっぽいのができてきます。


・これでは薄くてよくわからないので、先ほど同様差をサイズに入れます。
・マークをダブルクリックして関数を作ります。この弓状の差は累積差、つまりここのディメンションの売上です。
これを下に向かって塗りつぶすためにアドホックな数式を作ります。マークの詳細に売上をドロップして、
ダブルクリックして-を付けます。これで、下向きのグラフの値になります。

このマイナスがミソ


・これをサイズに入れると、それらしいグラフか、逆ぞりのグラフになります。
・逆ぞりになったら、再度サブカテゴリの並べ替えで昇順を指定してください。
・最後にここに利益を色で入れましょう。

ウォータフォールチャート完成です。


・こうすると売上貢献額がランキングでならんで、かつテーブルだけは赤字なのがバレます。
・それ以外の売上と利益は相関がありそうですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?