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ISDEの話をしよう。vol.14 「ゴールドメダルに届く日は」

ISDEで個人の成績を語る時、メダルの色で語られることが多い。で、日本はまだ最上級のゴールドを輩出したことがない。そもそもメダルはどう言った基準で決まるのだろうか?

メダルは相対的に決まる

実は「ISDEシルバーメダリスト」という言葉には明確な価値基準が備わらない。メダルは各カテゴリによるので、「ISDEクラブチームクラス1のシルバーメダリスト」などと表現をすると、正確だ。

ゴールド…各クラスのトップから10%増のタイム内でフィニッシュ
シルバー…各クラスのトップから25%増のタイム内でフィニッシュ
ブロンズ…規定タイム内に完走

とうレギュレーションになっている。「クラス」というのは排気量別まで細分化されたもの。クラブチームならC1、C2、C3。ワールドトロフィーならE1、E2、E3といった具合だ。だから各クラスのトップタイムこそがそのカテゴリにおけるメダルの難しさを決める。だが、例年ワールドトロフィーに漏れた強豪国の猛者がクラブチームにいるので、正直クラブチームとはいえ簡単ではなかったりもする。

ちなみに、2018年のリザルトをひっくり返すとオーバーオールはオーストラリアのダニエル・ミルナー。DAY1では54分49秒だから、おおよそ59分でDAY1を終える必要がある。59分をオーバーするライダーは、トロフィー8位のスウェーデンで1名。7位以内には、いない。ほとんどが55分台で走りきっている。昨日書いたとおりの日本の目指すべき9位に入ると言うことは、ほぼ全員がゴールドを狙える位置で6日間を走り続けるわけだ。(実は11位以降、60分以上を要するライダーが続く。9〜11位あたりに、毎年大きな溝が生まれている。2018年のチームジャパンでファステストは友山雅人だが、62分のリザルト。このあたりがまさに、鈴木同様に全テストで30秒ずつ縮める必要がある層だ、と言える)

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