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ストーリーテリングとは?


もしあなたが「ストーリーテリングってなんですか?」と僕に質問されたら、どう答えますか?

もちろん素直に「ストーリーを語る技術」と答えてもいいでしょう。

しかし今回考えたいのは「ストーリーを語る技術は僕らに何をもたらすか」ということなのです。


ということで今回は、ストーリーテリングについて、改めて僕なりの考えをつらつらと書き綴っていきたいと思います。


…と、その前に少しだけ告白を。

僕は今、自宅のチョコレート色をしたウッド調の机の前に座り、相棒のiPadを開きつつ「さてさて…」とキーボードを打ち始めたところですが、早速行き詰まりました。

改めてストーリーテリングについて考えると、
なかなか難しいものです。

というのも、どの視点から語るかで、話の展開が変わってしまうんですね。

例えば、脳科学の視点、歴史の視点、小説や脚本などの創作の視点、ビジネスやマーケテイングの視点など、ストーリーテリングと一口に言っても、視点によって語る内容が変わってしまうわけです。

なので、今回はそれらの視点を踏まえた上で、少し抽象的にストーリーテリングを捉え、ストーリーテリングに対して僕が持っているイメージをあなたと共有するということをゴールに設定してみました。


とはいえ、どう伝えたら良いものか。

そう考えているうちに、ベートーヴェンの言葉を思い出しました。

「一杯のコーヒーはインスピレーションを与え、一杯のブランデーは苦悩を取り除く」


さすがにブランデーを飲みながら書くわけにはいかないので、
キーボードの隣に淹れたてのコーヒーを置くことにしました。

コーヒーの香りを頼りに、語っていきたいと思います。

さて、本題に入りましょう。

ストーリーテリングとは宝石の原石を磨くこと


ベートーヴェンはやはりすごい。
コーヒーを一口飲んだら、僕のストーリーテリングにぴったりのイメージを思いつきました。


まず結論から。

僕はストーリーテリングとは分かりやすく言うと「宝石の原石を磨く」ようなものだと考えています。

原石のままでは見過ごされてしまう石でも、
あなたがしっかりと磨き、輝く宝石へ加工することで、その石の魅力や美しさを、多くの人に伝えることができます。


ストーリーテリングとは、この原石を磨く行為と同じなのです。


あなたがストーリーを語るときは、どんな時でしょうか。
それはきっと伝えたいメッセージがある時だと思います。

もちろんメッセージはあなたの立場によっても変わるでしょう。
創作では人生の教訓かもしれないし、ビジネスではあなたの商品の良さかもしれません。

しかし、相手はあなたのメッセージを素直に受け取ってくれなかったり、
十分に理解してくれないこともあるでしょう。

そんな時にあなたはメッセージをストーリーに変換し、
相手が受け取りやすく、十分に理解できるように工夫してあげるのです。

原石(メッセージ)を磨いて(ストーリー化させ)、
相手に本当の魅力を届けることがストーリーテリングなのです。


なんとなく分かりましたか?

人は皆、眼鏡をかけている


では、ストーリーテリングは僕らに何をもたらしてくれるのでしょうか。

ストーリーテリングは「宝石の原石を磨くこと」を踏まえて、もう少し深めて考えてみましょう。


まず、多くの人はなぜあなたが見つけた原石の魅力に気づけないのか、
これを考える必要があります。

なぜなら、皆が原石の魅力に気がつければ、
わざわざあなたが原石を磨く(ストーリーを語る)必要はないからです。

しかし現実には、原石を見つける人と、見過ごしてしまう人がいます。

それは僕らの世界の見方がそれぞれ違うからなのです。

僕らはそれぞれ眼鏡をかけて世界を見ています。

↓こんな感じ


その眼鏡は、さまざまな価値観や信念、
または思い込みと表現されることもあるでしょう。


僕らは同じ世界を見ているようで、
持っている眼鏡によって見え方はそれぞれ違うのです。


では、僕らは何によって繋がることができるのでしょうか?

それがストーリーなのです。


例えば、人類は長い歴史を通して、宗教という物語を共有することで、秩序を保ってきました。

創造者たる神や、天国と地獄というストーリーを共有し信じることで、
コミュニティを存続してきたのです。

そこに共有するべきストーリーがなければ、
人は自分よがりな行動をとるようになるでしょう。

神も天国も地獄もなければ、自分が得をすることだけをする人がいても、不思議ではありませんよね。

しかし、悪いことをすると地獄に落ちるというストーリーを共有することで、僕らは自分だけが得をするような行動を慎むようになり、社会というコミュニティを保ってきたのです。


人はストーリーを共有して繋がることで、
同じ景色を見ることができるのです。

あなたの眼鏡の色は何色?


しかし、それは良いことばかりではないのも事実です。


例えば、あなたが赤いレンズの眼鏡しか持っていなければ、
あなたはこの世界を赤一色でしか見ることができません。


もしあなたの足元に、赤く美しい石が転がっていても、赤いレンズの眼鏡をかけていたら見過ごしてしまうかもしれないのです。

しかし、あなたが別の色のレンズを持っていたら、その石の存在に気がつくことができます。

美しい石を見つけたあなたは、誰かにその美しさを教えたくなるでしょう。

その石は、あなたの人生にいろんな姿で現れます。

・近所に見つけた美味しいイタリアンレストラン
・人生で一番感動した映画
・職場の先輩に言われた人生を変えるような一言

僕らはそれぞれ自分が見つけた原石を持っていて、それを誰かに伝えることで、共感したいのです。

ですが、あなたが他の人に赤い石の美しさを伝えようとしても、皆、赤いレンズを通して世界を見ているので、その石の美しい赤色を知ることはできません。

むしろ「なに訳の分からんことを言ってるんだ!」と反感を買ってしまうかもしれません。

皆、自分が赤いレンズを通して世界を見ていることに気がついていないのです。
いつの間にか、世界は赤いものだと思い込んでいるんですね。

その石の美しさを伝えるためには、
あなたがその石を磨いて、輝かせてやる必要があります。

あなたが石を磨いて輝かせることで、皆、その輝きに気がつき始めます。

「あれ、何かが君の手の中で光ってない?」

となるわけです。


そして、あなたは伝えるのです。


「ぜひ違う色のレンズをかけてみてください。
この輝きの正体が理解できますよ」



するとその時初めて、皆は自分が赤色のレンズの眼鏡をかけていることに初めて気づくのです。

そしてあなたの言う通りに、皆が眼鏡のレンズを変え始めます。

その時皆の目に飛び込んできたのは、あの日、皆が見えなかった赤い石なのでした。

その石は、光り輝く赤い宝石ルビーだったのです。


皆は眼鏡のレンズを変えることで、ルビーの美しい真の姿を見れただけではなく、
世界の色が全て変わって見えるのです。



「世界って赤だけじゃなくて、こんなにもたくさんの色に彩られているのか…!」


あなたはルビーの原石を磨いて、輝きに気づかせることで、
相手の世界の見え方そのものまでも変えることができたのです。


ストーリーテリングとは、「原石を磨くスキル」のこと。

段々とイメージできてきたでしょうか?


原石はストーリーのテーマ(あなたのメッセージ)であり、
磨くことはストーリー化であり、コンセプトメイキングに当たります

そしてあなたが磨いて輝く宝石は、あなたが語る物語そのものなのです。

ストーリーは世界を変え、人を繋げる


あなたは原石のままでは人々が見過ごしてしまう美しい石を、
ストーリーを語って輝かすことで人々に気づかせました。

その原石は、人生の教訓だったり、あなたが広めたい素晴らしい商品かもしれません。

その原石が現実でどんな姿をしていても、
あなたがストーリーを語ることで、
人々はその原石に価値を感じてくれるのです。



世の中のほとんどの人が、眼鏡(レンズ)を少ししか持っていません。

だから原石を見過ごしてしまうのです。
そして彼らは潜在的に宝石を見たいと願っています。

人は本質的に新しい世界をもっと見たいのです。
それはつまり、今の景色を違う色で見るためのレンズを欲しているということです。


だからこそ人はストーリーを求めているのです。

そこで、あなたが人知れず見つけた原石を磨くことで、彼らの世界を変えてあげるのです。


人は誰でも、自分の知らない世界を見たいと思うもの。

だから人はレンズの色を変えてくれる人を求めます。

違う世界を見せてくれる人のところに、人は集まるのです。


つまりストーリーテリングは、
自分が見つけた原石の美しさに共感した仲間を集めることもできるのです。



もちろん、全ての人が原石の美しさに共感するわけではありません。
でもそれはそれで良いのです。

あなたが見つけた原石に、あなたの磨き方を加えれば、その宝石はあなただけの宝石です。

あなただけの宝石の美しさに共感しない人は、
もともとあなたのコミュニティに招く人ではありません。


逆に、あなただけの宝石の美しさに共感して集まる人は、
あなたの真の仲間となるでしょう。

そして、その仲間と形成されたコミュニティこそが、あなたの居場所になるのです。


そう、ストーリテリングとは、
メッセージを伝える技術であると同時に、
あなたの居場所を創るスキルでもあるのです。



だからこそ僕らは心から美しいと信じる原石を磨かなくてはいけません。
そしてその美しさを伝えなきゃいけない。
そして目の前の人の、眼鏡のレンズを、見ている世界を、変えてあげるのです。

そのために、僕らは率先して自らの眼鏡を取り払おう。
そうして初めてあなたが美しいと思う原石を見つけることができるのだから。

さあ、眼鏡をとって世界を観察しよう。


アメリカ人作家のウィリアム・バロウズはこう言っています。

「誰も気づかなければ存在しないのと同じ。
誰にも観察されないものも同様だ。
アーティストの仕事は、観察によってその何かを存在させることなんだ」



あなたの手によって存在できる美しさが、あるはずだ。

ストーリーテリングは原石を見つけるところから始まる。
そしてあなたは、磨き、宝石の美しさを届けよう。

あなたは、あなたの言葉で、
誰かが見ている世界を変えることができるのだから。

追伸


12月に出版社で、あなたも参加できるストーリーテリングの講演を行います。


テーマは、

【知らないと損する「競争せずにあなたのファンを創る」ためのストーリーテリングの真髄とは?】

です。


講演の詳細ページでは、

・今この瞬間もあなたの才能は腐っている!?
・知らないと大損害に繋がる令和時代に必要な科学的事実とは?


…などを語っているので、一刻も早く以下のページを確認してください。

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ではでは。

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