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 今年の花見

3月15日にサクラが開花し、19日には満開の声も聞こえている。私は同期の男子グループに加えてもらって、7人で4月4日に、花見計画があり、最初は高尾山に登ると、幹事からTELが来たが、サクラを見るなら〈多摩森林科学園(私は勝手に桜園と呼んでる)〉の多種多様なサクラが咲く桜園なら、4月に入っても、サクラが見えるよ、と知らせた。幹事はいともあっさり、そこへ行くことに変更してくれた。何しろ、老年ぞろいなのだから、坂道は苦手で、早くもひとりが遠慮して欠席、総勢6人となっている。T君も加わっており、I君が幹事を受け持っている。

温暖化はますます進んでいるのだと、サクラの開花だけでも実感する。他の花や草花も咲くのも散るのも例年より早い気がする。モクレンが早くも真っ白な大輪を開いて、落花しかかっているし、ウメの花はほとんどが散り落ちて、わずかに数花残っていたりする。花木を数えながら歩いている身には、寂しい限りだ。

わが家の近くの川土手に、もう60年近い古木のサクラ並木があり、コロナ前には、毎年のように、土手に敷物を敷き、弁当を持ち寄って、数人の友人たちと花見をしたものだ。それはいつも4月の5,6日頃だった。今年はその時期には、きっと散り落ちるか、運がよければ、サクラ吹雪をあびることになるのかもしれない。コロナを気にせず、集まってくれたら、だが・・。

4月4日、桜園でどんな花が見えるのか楽しみだ。この日は、ちょうど
夫の一周忌に当たる日だ。小さな携帯写真を、ポシェットに忍ばせて、いっしょに見物してこよう。幹事はきっと気づいてはいないと思う。最初の予定では4月3日だったのを、その日は私、出席できない、英語の勉強会の日だから、と伝えたら、仲間に相談して4日に変更してくれたのだから。   私のいない花見なんて、と言ってくれて、くすぐったい思いと、祥月命日に男性群と花見なんて、の思いがかすめたが、夫は受け入れてくれる人だったから、元気で坂道を登るのを、喜んでくれると信じている。

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