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外来でできる大腸ポリープ切除

こんにちは、「内視鏡看護の幅を広げたい」内視鏡技師のエンドーです

私は、年間1万件以上の検査をしている内視鏡室で勤務している看護師、内視鏡技師です

今日は、「外来でできる大腸ポリープ切除」について書きたいと思います

そもそも、大腸ポリープって何?

ポリープを切るときは入院しなくていいの?

切った後、普通の生活でいいの?

これらの疑問にお答えします

この記事が、内視鏡検査を受けるきっかけになれば嬉しいです


そもそも、大腸ポリープって何?

大腸ポリープは、大腸の粘膜にできるイボのようなものです

多くは、腺腫または、過形成性ポリープと呼ばれるものです

腺腫は、このまま放置するとガン化する可能性があるので切除対象です

過形成性ポリープはガン化することは稀です

過形成性ポリープを切除するかは、医師の判断になります

ポリープの表面の模様や大きさで、鑑別します


ポリープを切るときは入院はしなくていいの?

外来や、クリニックで入院なしで切除できるポリープは目安として10mm程度です

病院や、患者さんの状況によって、15mmくらいまでなら切除してくれることもありますが、20mmを越えると、一般的には入院が必要になります

切除の方法は、輪っかの中にポリープを入れて、輪っかを絞って、ちぎり取るイメージです

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出血はしますが、すぐに血は止まります

この方法を「コールドポリペクトミー」と言います

大きなポリープになってくると、この方法では、切除できないので、輪っかに電気を通して焼きながら切除します

その場合は、後から出血する恐れがあるので、クリップで傷口を止めることもあります


クリニックで大きなポリープが見つかったときは、入院施設のある病院に紹介状を書いてもらえます

基本的には、1泊2日の入院で切除します

入院施設のある病院でも、当日いきなり入院して切除になることは少ないと思います(ポリープから出血していて、貧血が進んでるなどの特別な症例は別ですが)

後日、外来で説明を受けて入院の日取りを調整します


切除したポリープは、病理診断を行い、ガンか、そうではないかの判別を行います

たまにポリープが小さ過ぎて、取り逃がすこともありますけど・・・


切った後は、普通の生活でいいの?

ポリープを切除した後は、出血が心配です

コールドポリペクトミーで後から出血することは、まれですが、血液を止まりにくくする薬を内服しているときは、注意が必要です

家に帰ってから、下血がないか、排便時に確認してください

食事は、切除当日は、うどん、そうめん、おかゆなどの柔らかい食事にしてください

翌日からは、通常の食事に戻してください

ただし、アルコールは出血を助長させるので、当院では1週間控えるように案内しています

当日のお風呂も入っていただいて大丈夫ですが、長湯は避けてください

激しい運動も1週間程度は控えてもらっています

その期間、ランニングやジムは休みましょう



大腸ポリープはほとんど、無症状のことが多く、健診の便潜血で見つかることが、ほとんどです

内視鏡に抵抗があるときは、まずは、検便を受けてみてください

便潜血が陽性であっても、ポリープも何もないこともあります

痔出血で陽性と出ることもあるので、過度な心配はせず、覚悟を決めて内視鏡検査を受けてみてください


大腸ガンに限らず、消化管のがんは早期発見で内視鏡治療が可能です

めんどくさがらず、40歳を過ぎたら、積極的に健診を受けましょう!

この記事が、皆さんのお役に立てば嬉しいです







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