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鼻からの胃カメラってどんなの?

こんにちは、内視鏡技師エンドーです

今日は、「鼻からの胃カメラってどんなことするの?」っていうお話です

通常、口から入れる胃カメラは太さが10mm程度

鼻から入れる胃カメラは5.5mm程度です

(胃カメラの種類によって太さが変わります)

胃カメラを挿入するのは鼻からですが、喉元までカメラが来ると口からも鼻からも同じです

だた、一番違うのは、精密検査用の胃カメラが、口から入れるものしかありません

例えば、クリニックで胃カメラで異常が見つかり、内視鏡で切れる範囲の早期ガンかもしれない。大きな病院で精密検査を受けてください。

と、言う時は、そもそも鼻からの胃カメラができません

どの病院も、鼻からのカメラを希望される時は、問診の時にお申し出いただければ、検査可能かの判断も含めて、対応してくれると思います

実際、どんなことするの?


検査前の準備

鼻からの胃カメラの時に確認することは、鼻の既往歴です

鼻中隔彎曲症の方は、狭い方向が通らないので、事前にお申し出ください

副鼻腔炎(蓄尿症)は特に問題ないですが、症状の強い時は検査を避けたほうが無難です

問診の時に、「左右、どちらの鼻の通りがいいですか?」と確認します

問診の内容、前日の食事は「胃カメラを受ける時の準備」の記事をご覧ください


次に、当院では、「鼻の麻酔」をします

具体的には、まず、「ボスミン生食」と呼ばれる薬を両鼻に噴霧します

ボスミンの作用として、血管の収縮作用があるので、検査中に鼻血が出るのを防ぐ効果があります

次に、「キシロカインビスカス」と言う局所麻酔のゼリーを鼻に入れ、すすっていただきます

始めて、鼻から胃カメラをされる時は、両方の鼻に、

2回目以降は、前回の鼻カメラと同じ方にのみゼリーを入れます

これ、匂いは甘くていいですが、味は苦いです・・・

鼻にゼリーを入れると、喉元に落ち込んできますが、そのまま飲み込んでしまっても、特に問題はありません

ただ、だんだん喉にも麻酔が効いてきて、むせやすくなっているので、飲み込みが辛い時は、ゼリーを口から出してください

当院では、これをゼリー1mlづつ、3回に分けて行います

いよいよ検査室へ・・・・

検査室に入ったら、検査台に上を向いて寝ます

まずは、医師がキシロカインビスカスをつけた、スティックを鼻に入れます

鼻カメラが初回の方は、細いスティックと、少し太くなったスティックを2段階で入れます

2回目以降の方は、少し太いスティックを1回だけ入れます

これは、鼻腔の奥を広げるためです

スティックの太さと胃カメラの太さは、ほとんど同じです

2分程度、スティックを入れたままにしておき、その間に左を向いて横になります

当院では、医師の説明を聞きながら検査が受けられるので、患者さんの目の前に、内視鏡画面があります

基本的には、鼻からの検査では、鎮静剤を使用しない病院が多いのではないでしょうか

でも、思ったより楽ですよ。私も受けましたから!


検査後

検査後は、30分から1時間後に食事が取れます(食事時間に関しては、病院によって異なるので確認してください)

組織検査をした時は、当院では3時間後からの食事にしてもらっています


そして、局所麻酔のせいで、鼻が詰まった感じがします。無理に詰まりを取ろうとして、鼻を強くかむと、鼻血が出てくるので「優しく」を心がけてください。1時間ほどでスッキリしてきます

特に、「血を止まりにくくする薬」を内服されている方は気をつけてください


胃カメラは、鼻からの方がいいのか、口からの方がいいのか・・・

よく、患者さんから質問があります

次回は、そのあたりのお話をさせていただきます

ここまで読んでくださって、ありがとうございます




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