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『あなたの話、聞かせてください!』第1回インタビュー公開

1.お悩みコンシェルジュEndne presents『あなたの話、聞かせてください!』


既存の生き方が瓦解していくこの時代に、試行錯誤をしながら生きている人の話を聞く公開型インタビューシリーズ。
「絶望的な状況でも、必ずその先に光はある」と思えるきっかけになることを目指します。

記念すべき第1回目のゲストは、大分市で「彩りで心が豊かに」をモットーにヒト・モノ・コトを届ける店、coloricoを営むMONA.さんにお越しいただきました。
coloricoでは服飾雑貨の販売を中心に、2022年にはミュージシャンによるライブ、2023年3月には服飾作家のポップアップやWSも企画されました。MONA.さんご自身も古着のリメイクや絵、音楽etc.多彩に活動をしながら、現在はミシンのアルバイトも並行されているとのこと。
そんなMONA.さんの紆余曲折や、今考えていることについてうかがいました。

2.MONA.さんのこれまでについてお聞きしました。

会社にお休みをもらって、その間にやめますって言ったかなあ。「やめますか?」って聞かれた時に、私は「やめていいんだ」と思って。「やめちゃいけないんじゃないか」っていうのも思ったりとかしてたかも。まだ一年も経ってないのに、とか。それこそ周りのことを気にしてたっていうか。でも本当は、なんかこう、違う生き方があるんじゃないかって、もやもやして。考えすぎちゃって、それが表に出ちゃって倒れたり、泣いちゃったりとかしてた。もうちょっといろんなことを考えて動けば、まだ働けたのかもしれないなって思うけど、でもまあ、辞めてなかったら今ないなと思って。だから、辞めてよかったなっていうのは思う。この会社には私を受け入れてもらってありがとうって思って、今は感謝してる。 

もともと東京に出たくて。でも、営業の勤務先が神戸で。東京か神戸かで、神戸になっちゃったっていう。そこでちょっと一旦ぐってきて、自分が思ったのと違ったみたいな。だけど「神戸もいいところだ。楽しもう」みたいな前向きにそれなりにね、やってたのはやってたんだけど。結局、辞めて行きたかった東京に行くっていう。

神戸出る前に同級生と会って、その子が、私が絵を描くのが好きっていうの知ってて。今はこんなカラフルな絵描いてるんですけど、あの当時はもう白黒で、色を入れるのが全然できなくて。その絵を見て「影絵みたいだ」みたいなことをずっと言われてて。
大学の時に好きな影絵作家でこの人が好きって言ったら、その子も好きで。「その作家さんの事務所のホームページに求人募集してたよ」って言われて。「今働きたいっていうところもないし、ちょっと行ってみるか」みたいな。
東京出て一発目、その友達の言葉を聞いて行ってみたっていう感じです。
でも1か月半くらい休みがなくて、朝から晩までずっと。終電も逃してタクシーで帰るみたいな感じでした。
ちょうどこの作家さんが那須の方で美術館を作るっていう時期で、それでその準備のためにみんな必死だった。その事務所の人数も6人ぐらいしかいなくて。それでなんかいろんなことやってた。いい経験でした。
 
みんな知ってるかもしれないけど、池見優っていう歌ってる人がいて、その人と学生の頃から付き合いがあって。その人と会って喋ってる時に「お洋服好きだよね」みたいなことを言われて「確かに!」って。お洋服で自分を表現してたんですけど、ちゃんと人からも言われるんだと思って。
それで「あ、そっか」って思ってたら、自分の住んでた場所に近いところで、古着屋さんがオープンという求人があったんで「好きな古着だ。ちょっと行ってみよう」って。またやってみようって。
 
私、他人から言われることもちゃんと意識してるんだって。どう見られてるかとか、どう感じられてるかっていうのも割と意識してて、自分が自分だっていうところだけじゃなくて。それでなのかな。
まあでもタイミングだったのかもしれない。もうなんか私、何がやれるんだろうって。またあの影絵作家さんの仕事辞めた後になんか落ち込んじゃって。それで「私何ができる?」って考えてる時だったから、いろんな人の言葉を拾おうとしたのかもしれない。
オーナーは仕入れとかお洋服管理に特化して、完全に私がお店を開け閉めして運営するっていう形で、もう完全に自分の店みたいな形でやって。だけど本当に自分の店かって言ったらそうじゃなくて、こうしてくださいっていう形がある中でやってて、今思うと、もうちょっと私が努力して、こうしたらああしたらって提案できたら良かったなって思うけど。
そこが当時の私ちょっとできてなくて。まあ、結局3年で、売上が立てられなくなって、閉める形になっちゃったっていう。
はっきりこれぐらいなんだろうかってことは聞かされてないけど、毎月どれくらい売り上げてるかっていうのも知ってたし、自分のお給料もちゃんと支払われている。その金額と照らし合わせて「えっ?どうなの?」みたいな。で、家賃あるよねみたいな。もう自由にやらせてくれるオーナーだったんで、その辺は言われなかったんですけど、私、このままこの古着屋さんで本当に働くのかとか、ちょっと考えちゃったりとかして。だから、うん、そうね。覚悟をしてなかった。このお店でこうやって行くぞっていう覚悟を持ってなかったな。もうちょっと覚悟を持ってやっていたら違ったかもしれないなあって今思うかも。どの仕事もそうなんだけど、覚悟してなかったかなって。どうしようどうしようってずっとウジウジしてきてたから。
最初に入社した会社の専務に「覚悟しなさい」って言われて。「覚悟することは大事だ」みたいなこと言われて。その専務、私なんか好きだなってなんか思ったんだけど、なんかそれがずっと残ってて「覚悟ってなんだろう」って思ってて。歳を重ねるごとに、なんとなくこう覚悟するって大事だって。「やるぞ」みたいな気持ちを持つこと。
今もね。まあモヤモヤしながらcoloricoこうやってきて。でも今年の飾人さんの販売する前にやるぞって覚悟してやった。

 覚悟決めたんです。自分の好きを大事にしようって。私はもう結婚していて、家のお金に関しては、全部旦那さんが家賃だったりとか、生活費とかを出してくれてるから、私は自分の店のことだけをやればいいから。そんなありがたい状況なのに、なんかうじうじしてたなあって。全部ね、支払いとかもあったりしたら、結構ここまで自由にはできないかもしれない。その辺はちょっと完全に私、一人で生きてるって言えるかって言ったらそうじゃない。
でもなんかまあ何かあった時は…って思ってるけど、でもそうならないように、今自分でなんとかギリギリ回してるところではあるんだけど、うん。それがそのバイトに行くっていう選択肢もある。
2~3月、そのバイトに行って、「固定給もらえるって最高」って思っちゃって。「待ってちょっと自分何がしたかったんだっけ?」ってまた考えたりとか、なんか動くごとに考えることはやっぱりあるかも。
うん、なんか日々悩んでる。「やってます」みたいな感じに見えるのかもしれないけど、やりながらみんな悩んでてっていうのを思うし。キラキラして見える、自分を表現してる人って見えるだろうけど、それだけじゃないっていうところ。


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