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音楽企画、実現!

ついにやってきた、音楽講座〜インドネシアの伝統芸能体験〜の日。(2023年11月25日、計画についての記事を載せております)

あいにくの雨だったが、ガムラン(青銅打楽器)はなぜか、雨の日の方が音がきれいにきこえるのだそう。茨木市の住宅街にあるインドネシア伝統芸能団ハナジョスの「ルマ・ワヤンガムランスタジオ」を12名で訪問。
そのうち2名、音楽関係の友人が手話通訳等のサポートのために同行。
大阪出身とインドネシア・ジャワ島出身の友人夫妻がにこやかに迎えてくれた。

スタジオに入ると床いっぱいに数種類のガムランの楽器が並び、奥には影絵芝居(ワヤン)のスクリーンが設置されている。
その隙間に入るような形で座って自己紹介し合った後、講師を務める友人の説明をきく。まず、楽器からはずした金属部品を持たせてもらい、その重さを実感した。
一見同じ大きさや形であっても厚さが微妙に異なり、違う音が出るとのこと。まさに職人技。
支柱には繁栄を願う唐草や龍の木彫りが施されている。奈良や京都のような古都で作られていて、それぞれの様式があるとのこと。
インドネシアの経済成長はめざましく、楽器の価格は20年前に購入したときの2倍になったそうだ。

友人夫妻による演奏を鑑賞し、楽器を体験。友人が「楽譜はドレミファの音符ではなく、1,2,3,4・・・の数字で表す。」と説明しながら、楽器に油性ペンで数字を書き込むので皆さんびっくり。
様々な楽器を思い思いに触り、準備した風船を介して響きを感じ取ってみるなど、自分なりの味わい方を見つけた。
和太鼓をしている方は、早速演奏に挑戦。
そして、どういう風に感じたか、どの音が特に気になったかを話し合った。
高い音と低い音では音の伸びが異なること、複数の楽器を同時に鳴らした時うるさく感じることはなく、やさしく響き渡ることなど、新しい発見を共有することができた。
巨大な楽器ゴンは見た目のとおり大きく響き渡るのだが、音としては小さい。CDに録音すると、その音が消えることがあるらしい。

次に影絵芝居を見せてもらい、人形を触る。

初めて見るものに多くの質問や感想が飛び交い、手話通訳の二人は大忙し。溢れる好奇心。
影絵人形は水牛の革と角でできている。繊細な透かし彫りが施された革には、色鮮やかな模様が描かれている。
「公演中に壊れることもあるの?」
上演時間は八時間に渡ることもあるので、壊れたらその間に修理してもらうとのこと。
演者は煙草やお茶をのみながら、一つのストーリーをアドリブ混じりで演じる。
観客はそれをじっと集中して見つめるわけではなく、集まった人達とおしゃべりしながらゆるゆると過ごしている。
人が集まればそこには音楽があり、リラックスしながら楽しむ様子がある。
伝統芸能はインドネシアの人々にとって、生活に根差した身近なものであることが夫妻の説明から伝わってくる。

一通り体験した後、紅茶とココナッツ味のクッキーをいただき、ほっこり。
夫妻の馴れ初めについて質問があり、大いに盛り上がる。
言葉の壁や文化の違いを乗り越えてきたエピソードには、皆さん共感できることが多かったのではないだろうか。
インドネシア文化への興味が深まった、魂が伝わってくるようだった、雅楽に似ていると思ったが異なる、いろんな立場の人達で集まって演奏を楽しみたいという感想を言い合って終了。
あっという間に過ぎた二時間だった。



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