ゆるキャン△既刊12巻を読破した話

こんにちは。久々の投稿。
皆さんはゆるキャン△をご存知だろうか。私はご存知だ。ご存知ではあったが、見たことは無かった。当然アニメが放送されていたことも知っていたが、そこまで興味は引かれ無かった。というのも、私はキャンプというものに抵抗があったからだ。なんで外でメシ食べなきゃいけないんだよ。虫とかいるし。部屋に入りなよ。夏は涼しく冬は温かいんだから。
そんな私がなぜゆるキャン△を読破したのか。友人にめちゃくちゃ薦められたからだ。それはもう、めちゃくちゃ。しつこかった。根負けした私は、友人宅にてついにゆるキャン△を読み始めた。そして1巻を読み終えた瞬間、こう言い放った。

「最高かい」

しかも暴れ回りながらだ。
こうなってしまってはもう止まらない。(実際には昼食を挟んだので完全なノンストップではない)

お腹を満たし勢いは加速、そして約4時間後、私は全12巻を読破した。

「ありがとう…」

12巻を閉じ、そっと呟いた。
日常の中の非日常が、そこにはあった。その非日常を楽しむ彼女らが、そこにはいた。

高校の同好会・野外活動サークル(野クル)のメンバーである大垣千明、犬山あおい、各務原なでしことソロキャンプを楽しむ志摩リン、そしてその友人である斉藤恵那、この5人は間違いなく仲が良い。友情に結ばれている。しかし、作中では休日に買い物に行ったり、放課後にお茶をしたりといった描写は少なく、互いのパーソナルな部分の擦り合わせによる仲の深め合いということはしていない。仲を深めるエピソードとしては分かりやすい喧嘩という装置さえ使わない。彼女らは互いの間合いで、生きている。価値観を否定もしなければ過剰な肯定もしない。ただ"その人の在り方"を当然のように認めているのだ。野クルでのグループキャンプに慣れてきた頃でも、なでしこはソロキャンプ挑戦を躊躇わない。千明もあおいも恵那もリンも、それぞれの楽しみ方を持っている。彼女らの日常は、美化された友情物語ではない。

さて、ゆるキャン△を読破したわけだが、これからどうしたものか。キャンプに対する抵抗が無くなったわけではない。部屋でメシを食べようよ。寒空の下で食べる鍋はそれはそれは美味しいだろう。今度はアニメを見ることになっている。漫画とは違った魅力がきっとある。食事シーンはより魅力的だろうか。揺れ動く私の在り方をどうか認めてほしい。では。

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