それぞれの選択

最近SNS の個人メッセージに
相談がよく入る。

似たような進路相談が多い。
最初に和裁という時給ではない
仕事の説明を軽くしておきます。

和裁という職業は、自分の立ち位置を
自分で明確にしないと難しい。
分かりやすく会社にたとえるなら

正規雇用と非正規雇用者(パート、バイト)では
労働時間の違いと責任の度合いになるかと思います。

前者の方たちは、国家資格1級保持者で
自分の仕立てに誇りを持ち
クオリティの高いお仕立てで
決められた日時までに納期を守り
忙しいときは徹夜で仕上げたり
早く縫える人たちが集まって
総出で仕上げたりします。

だからといって後者の人たちが
無責任な仕事をしている訳でもなく
家庭の事情や、収入の良い仕事と
掛けもちで働く人たちもいます。

着物が好きじゃないとできない仕事が和裁です。
今回のお話しはお稽古についてです。

そもそもお稽古というものの中で
“道”とつくものには
最終的に師範と名のつくお免状という
ありがたい資格が
大金と引き換えにいただけたりする。

組織団体が出す資格と
国が出す資格 国家資格

どちらも重みと信用はありますが
社会的に力がある方はわかりますよね汗

伝統と文化を守り継ぐ資格を
悪く言うつもりはありませんが
時代の流れはシビアです。
広範囲で安定性のある国家資格は王道です。

一方で和裁の国家資格保持者も
安定した仕事をされていますが
コロナ禍からきびしい状況が続いています。

そんな中、呉服屋さんのお仕立てどころか
せっかく安く買えた着物を高いお直しなんて
という人たちも多いです。

そこで第3の選択肢が
にょきにょき出てきたのは
自分で縫ってみよう!というものです。

袷は無理だけど、

単なら

理屈は浴衣と一緒じゃね?

と賢い人は検索する

和裁 相談 ときたら

出てくる出てくる。

YouTubeも入れたら
器用な人なら独学で浴衣も
縫ってしまうと思います。

自分のものなら自己責任。

全国におられる地域の和裁士さん探して
お稽古に行くのも良いと思います。

それで、あんたは何が良いたいのかと聞かれたら
私は言う。

学校の家庭科で、お裁縫を習わなくなった
子どもたちは、針と糸で縫い物をすることが 
“すごい!”という
いつから裁縫は特別なものになったのか?と

手間隙かけてのモノ作りが敬遠される時代に
逆行していることなのかもしれないけど
日本人の文化を否定はしたくない。

安い仕立て代に疲弊している仲間たちは
睡眠時間を削ってまでも
今日も頑張っている。

私も依頼がある限り続けていきたい職業だ。
さぁ今日もがんはるゾ!

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