情報システム部門の変化

これは、ほとんどの企業が直面している問題です。

「こんなの情シスの仕事では?」という経営者が良くいますが、「情シス」のミッションステートメントを明確にしているのでしょうか?
ほとんどが「システム関連=情シス」となっているのが現状です。

実は、従来の情シスの役目とDX時代での情シスの役目は天と地くらいの差があります。(これは日本固有の問題であり、海外では情シスの地位は全く異なりますが)まぁ、情報システムが総務とかの配下にある時点で経営側の「考え」は読み解けますが。

従来の情シス

・現場からの要望を聞いて、整理し、ベンダに依頼する。
⇒要は、「業務を遂行するためにシステムを導入する=システム導入が目的化している。」
 この時代のシステム導入は「費用対効果」がわかりやすいです。入れれば、業務改善になることが多いので。

・必要な素養:調整能力、管理能力


DX時代の情シス
・現場の要望を聞いて、解析し、正しい業務フローを構築、その上で必要な機能をベンダに提供させる。
⇒要は「システムを活用して、業務プロセスを最適化する。=システムは単に手段」
 この時代のシステム導入の「費用対効果」測定は困難です。理由は、業務プロセス全体の話になるからです。(導入するシステム単体の話ではない。)
で、この時代の情シスの特徴は「経営企画と同等」であるという事です。

・必要な素養:業務プロセス構築能力(抽象化能力、分析能力)、ICTに対する知識(ツールを使うという意味において)

ちなみに欧米の情シス(と呼んでよいのか不明ですが)は最初から後者です。

DXでシステム内製化とか言ってますが、間違いです。上流工程の内製化が正しいです。
開発は業者に任せればよい。ただし、最近はローコードもあるので、ある程度のものは内部で作れます。
重要なのは、この上流工程をできる人材を内部に持つという事です。

抽象化能力 ⇒業務モデル化能力と言ってもよい。
デジタルデータに対する知見 ⇒デジタルデータの特性に対する理解。(単にDBにデータがあるレベルの話ではない。次元が異なります。)
ICT技術に対する知見 ⇒何をどう利用すれば実現できるかという知識。まぁ、ICTの原理原則を理解すれば、新しい技術もすぐにわかります。

この3つを備えてなければならないという意味です。(3つとも私の方で教えられますが。)
これが本当のDX研修となります。


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