「渋染一揆」再考(13):倹約令(1)
「渋染一揆」は、安政2(1842)年12月に出された「倹約令」(倹約御触書)に端を発する。この触書は全文29か条からなり、そのうち前24か条は、郡中すべての領民を対象としており、残りの5か条が穢多など被差別身分にのみを対象に追加(付加)された。
「倹約令」とは、幕府や藩が財政危機に際して頻繁に命じたものであり。その目的は財政支出を抑制するためのものと,庶民の奢侈禁止・節約など消費の抑制を規定したものとがある。
庶民(百姓や町人)に贅沢を禁止し節約を命じて支出を抑えさせ、年貢