補助換気が理解できます!
シリーズ 救急救命士ライダーの病院前救護学 vol.3
今日は補助換気について話します。
これを読めば補助換気について理解できます。
補助換気ってどんな時にするのか分かりますか?
僕は人工呼吸は知っていましたが、補助換気は知りませんでした!
過去に呼吸苦で救急要請された傷病者に補助換気をしました。接触時に意識は清明でしたが、酸素投与下でのSPO2が85%まで下がり、次第に呼吸苦が増悪していきました。
BVMを用意し、補助換気を始めました!
実はこの時補助換気は初めてでした!「換気回数ってどうすればいいの?6秒に一回でいいのかな?とにかく6秒に1回でやってみよう」。
6秒に1回の換気で一時的SPO2が上昇しましたが、、、、数分後に目の前でCPAになってしまいました!!
心肺蘇生を行い、アドレナリンを投与しましたが、病院到着後助かりませんでした。
本当に悔やみました。自分の補助換気の手技がだめだったのだろうか??
これを読んでいる方には僕と同じような経験をして欲しくありません。
その後補助換気について調べ、先輩に相談し補助換気について整理しました。ここからは補助換気ってどんなものかについて書いていきます。
そもそも補助換気は人工呼吸とは違います。
人工呼吸は以下の通りです。
⑴ 人工呼吸とは?
自発胡弓がない傷病者に対して行う。
2 同期
30対2
3 非同期
10回/分
そして、補助換気は以下の通りです。
⑵補助換気とは?
自発呼吸を補助すること
2 適応
①酸素投与下でSPO2が上がらない
②自発呼吸はあるが換気量が不十分
3 換気回数は?
呼吸に合わせる!
人工呼吸との違いは自発呼吸に合わせることなので、換気回数の設定は傷病者の呼吸状態によって違います。
そして、補助換気には以下のメリットとデメリットがあり、さらに病態に合わせて換気回数を増やすのかおさえるのかを選択します。
1 ポイント
①呼気から吸気の切り替わるタイミングに入れる。
②バッティングさせない。
③換気抵抗を感じる
2 過換気にするメリット
①頭蓋内圧が下げる!
②静脈還流を下げる!左心不全に有効!
3 デメリット
①緊張性気胸増悪
②循環不全
依然僕が遭遇した呼吸苦事案は肺水腫を起こした左心不全だったので、少し過換気ぎみにして肺循環への静脈還流量を抑えてもよかったということになります。
つまり6秒に1回送気していましたが、もう少し送気してもよかったということでした。
僕は過去の経験を通して病態を理解し、手技を理解し、適切に処置を行うことの重要性を理解しました。
この意識が次の現場に活きます!!
病態を理解し、手技を理解し、処置を行う
次回は心不全に焦点を当てて、輸液と体位管理について書きたいと思います。
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