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スタッフ徒然:持続可能性を拓く人は何を、どう考えて、動いているのだろう?【書籍「SDGs人材からソーシャル・プロジェクトの担い手へ」出版記念交流会 Vol.1】に参加して

エンパブリックの新しい書籍「SDGs人材からソーシャル・プロジェクトの担い手へ」が出版されました。
それを記念し、交流会が開催され、全国各地から社会課題解決の活動や新しい教育に取り組んている方たちが40名以上参加。サステナビリティや変化を起こすためのポイントについて、とても熱心な質疑応答が行われました。

本書籍は、SDGs時代において、すべて方に読んで頂くとよい本!と思っているのですが、イベントでも「誰向けの書籍ですか」という質問があったりで、その辺りが伝わりにくいなと思っています。
最初「はじめに」を読んだ時にスタッフみんなが、「はじめに」の「はじめに」があったようがよいと言ったくらいで…。それについては、広石がnoteにまとめています!

私自身、先日のイベントに参加して、自分が「すべての人に読んでもらいたい」と感覚的に思っていたことの、一つの根拠として、そうなのかなと気づいたことがありましたので、まとめてみたいと思います。

SDGsって、人が中心だったんだ!

本書の中では、SDGsがどこから来て、どこに向かうのかについて解説されています。イベントでも、そのことについて説明がありました。

その中で、私が目からうろこだったのが

佐藤さんの

SDGsは突然降ってきたものではなく、我々の開発の歴史の地続きである

広石の

SDGsの真ん中に人がいる

という説明です。

SDGsってMDGsとの続きくらいしか認識していなかったのですが、佐藤さんによると、戦後、人類が「よりよく生きたい」という願望から経済開発をしてきたその流れの中にSDGsがあるというのです。

また、広石が挙げた例ですが、AIで分析すると環境に一番害となっているのは「人」なので、じゃあ地球を守るためには人を抹殺すればいいのかと考えてしまうが、そうではなく、SDGsの中心に人がいるので、この議論はSDGsの考えとは全く違う議論になってしまうというものです。

で、それがなぜ目からうろこだったかというと、なんとなく、SDGsは環境や社会をよくするものと思いがちなのですが(もちろん、これは大正論です)
・そもそも、人が(やり方は違えど)「よりよく生きたい」と願ってきた思いの続きにあるということ
・すべての人が、豊富な選択肢を持って生きることを担保するものであるということ(これを人間開発アプローチ)
を改めて認識すると、え? じゃ、「私の生き方に関わることじゃん」と、初めて「自分事」だと腑に落ちたのです。

これまで、SDGs は「すべての人類の目標」となんとなく思いつつも、どこか他人事というか、他の人のために、地球のために自分が貢献するみたいに思っていた自分の「思考」に気づき、本イベントに参加して「いやいや、SDGsの実現って、すべての人が自分のためにやるべきことなんだ」と。そういえば、SDGsの「誰一人取り残さない」の「誰」に、自分は入っているとは思っていなかった「自分」を知り、そもそも、そこが違ってることに気づいてしまったのでした。

SDGs実現のための個人はどうしたら変われるか?

だから、SDGsの中心に人がいると考えると、SDGsを実現するには、その真ん中にいる「人」が変わらないといけないということになります。一方で、ESD(持続可能な開発のための教育)の文脈では、人は一人では変われず、持続可能な社会の担い手に求められるキーコンピテンシー(資質・行動様式)の獲得は、ソーシャルプロジェクトを多様な人と一緒に体験しないと獲得できないというのです。

だからタイトルが「ソーシャルプロジェクトの担い手へ」

そして、本書籍は、SDGs人材に知識を得てなりなさいということではなく、とにかく一緒にソーシャルプロジェクトに挑戦して、個人を変え、そして社会変えようというメッセージの書籍だと、私なりの理解をしているところであります。

こうした部分もイベントの中での気づきでした。もっと書籍を読み込み、私も理解を深めたいと思います。
といっても、なかなか書籍を読み解き、本当の趣旨を理解するのは難しいところがあるかもしれません。
私のように、著者の二人の話や、他の方の議論を聞く中で理解していくことも多々あると思います(お、これぞ、場で学ぶやり方ですね)。
ぜひ、年明けのイベントにもご参加頂き、理解を深めていただければと思います。 (スタッフ 矢部)

※書籍は、エンパブリックストアで発売中です!


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