「しっぽのないマプ」⑨(完結)
よがあけました。
「あのとりのす、もとにもどってよかったね」
「うん、よかったね」
「・・・ねがいのはなは、なくなっちゃったけどね」
「そうだね。・・・でもね」
カルルがいいました。
「ポナシをたすけるの、キバがあったらできなかった。あのとき、キバがなくてよかったって、はじめておもったんだ。」
「キバがあってもなくても、カルルはゆうきがあるし、やさしいよ」
ポナシはいいました。
「マプもしっぽがなくても、そらをとべるんじゃないかってきがしてきた。マプにしかできないやりかたで」
「あんなすごいアイデアがうかぶポナシなら、きっとできるよ」
カルルがいいました。
ルルガのもりのでぐちで、ふたりはわかれました。
「カルル、きみとであえてよかった」
「ルルも、ポナシとともだちになれてよかった」
「またあいにくるよ」「うん。またね」
しっぽのないマプと、キバのないガルルは、それぞれのいえへとあるきだしました。
そのせなかは、ゆうべよりすこしおおきくなったようにみえました。
おわり。
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