第2話 アイデア・メモ×10コ

(1)

濱津隆之さんの役(役名:濱津):用地買収を担当する国か都か県か市か区の職員

あの家の周辺は道路整備のため用地買収が決まっている。
濱津は何度も交渉に訪れるも、最終的にジェミにうさぎのぬいぐるみを渡され追い返されている。
今回は、うさぎの被り物をして交渉に臨む。
ジェミがうさぎの鳴き声で応対。
濱津もジェミをお手本にして似たような鳴き声を出すが互いの意志疎通はまったくできない。
最終的に犬のゲージを押し付けるように渡されて帰庁。

(帰る部分だけシナリオ)

〇玄関

 濱津、ゲージを抱えながら頭を何度も下げながら玄関から出てゆく。

濱津「ブーブー」

 扉、閉まる。

ジェミ「……いまのは悪くなかった」

〇玄関アプローチ

 ゲージを抱えてえっちらほっちら歩を進める濱津。

濱津「またダメかよ……はああ、どうすんだよ、これ」

 濱津、階段への折り返しで足元にノートの切れ端のような紙切れが落ちているのに気づく。
 よく見ると『ニガテ』の文字。
 辺りを見回すると一階バルコニー(庭)にチラホラと同じ大きさの紙が散らばっている。
 上を見上げると、二階の奥の部屋の戸がカーテンを挟み込む形で閉まっていた。

 濱津、首をひねりながらゲージを抱え階段を降りていく。


(2)

 キャンの靴下に穴が空いてる。

キャン「(足先に目を留める)あっ」

きいろ「あらら、穴、空いちゃってますねえ」

キャン「ううん、空いたんじゃなくて塞がってるの」


(3)

暗室の扉に貼ってあるテープのXがYになっている。


(4)

きいろ「そうそう、キャンさんの本名、今度こそ教えてもらえませんか?」

キャン「寿限無寿限無、五劫のすり切れ、海砂利水魚の水行末、雲行末、風来末、食う寝るところに住むところ、やぶら小路ぶら小路、パイポパイポ、パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピーのポンポコナの長久命、長久命のキャンちゃん」

きいろ「ごめんなさい。もう一回だけお願いできます?」

キャン「……寿限無~(繰り返し)」

きいろ「もう冗談はやめてください。ちゃんは本名じゃないですよね?」

キャン「そこ!? なんで分かってくれないの……もうアジャラカモクレンでいい」

 キャンの目から一筋の涙。


(5)

〇和室

 床の間の掛け軸にカメラを向けるきいろ。キャンも同室。

きいろ「あ、お宝発見! この掛け軸、開運!なんでも鑑定団に出てたやつですよー!」

キャン「そ、そうなの……」

きいろ「そうですよー。子供の頃、見たんですけど憶えてますよ。鑑定額は二万円です! でもこの書は偽物だったんで鑑定額はゼロ円でした。では問題! 二万円の鑑定額はどこから来たのでしょう?」

キャン「……わかんない」

きいろ「(書の周りにカメラを向け)なんと表装の評価だったんです! これを持ってきたおじいちゃんが凹んじゃって帰り道ヨロヨロだったんですよねえ」

キャン「子供の頃なのによく憶えてるね……」

きいろ「こういうのだけはよく憶えてるんですよね」


(6)

和室の押入れを開けるとデッカいピカチューが入ってる。


(7)

ジェミ「(隠しカメラに近づいていって手を振る)ところでアク元気?」

驚愕したアクがスマホをいじる。
きいろのスマホに着信が出る。


(8)

きいろ、メガネをかけるとアクの顔がキャンに見える。
慌てて外して裸眼で見るとアクはアク。
メガネをかけなおして恐る恐るアクを見てみると、アクのまま。
安心してキャンを見ると、きいろに見える。
驚いてまたメガネを外してかけなおして見るとキャンはキャンのまま。
なんだか気味が悪いので、きいろはメガネをかけるのをやめる。


(9)

アクの赤いハンカチ、一度広げてから握った手の中に全部詰め込む。
一度手に息を吹きかけてから取り出して広げると、青いハンカチになる。


(10)

〇脚本会議

誰かさん「どうしてタイトルにハシュタグ(『#知らない人んち(仮)』)がついてないんですか? このドラマの胆である集める象徴の記号だと思うんですけど、話数のシャープと重なっちゃうからでしょうか?」

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