『ビッグバン』 から 『ダーウィン』へ
新規事業の型は『ビッグバン』から『ダーウィン』へ移りました。IT,Web業界の新規事業立ち上げに関わる方のヒントとして活用ください。
新規事業の立上げに関して、ここ数年モヤモヤと違和感を感じていたことのキーワードが閃いたので書きます。
キーワードでいうと、2015年くらいから新規事業の潮流が「ビッグバン」から「ダーウィン」と変わったということです。
ビッグバンとはいまの宇宙がギュッとひと塊になっていたものが一気に大爆発して広大な宇宙ができた、というような意味合いで使ってます。
つまり観察者からすると、明確な瞬間的な変化点を捉えることができます。
一方で、ダーウィン進化論は猿人から数万年かけて現在の人類に徐々に進化していったり、キリンの祖先が数万年前はロバのような首のサイズも普通の動物だった、というような感じの意味合いで使っています。
つまり観察者からすると、瞬間瞬間では明確な変化点はとらえられないけれども、1万年とか大きい単位で比較するとかなり違う形態になっているということをとらえられます。
IT業界、インターネット業界、ゲーム業界、その周辺業界で2015年くらいから、まさにに!これです。
ビッグバン潮流からダーウィン潮流に変わったのだと思います。
ITやインターネット業界では、ユーザー側からは、なんといってもWindows95、インターネット、携帯電話・i-mode、スマホ、スマホでもiPhone、Androidといった明らかな変化点、すなわっちビッグバンがありました。
インフラ側もメインフレームからUNIXなどのオープン化、通信も電話網からIP、モバイルも3GからLTE・4G、WIFIの高速化など明らかなビッグバンがありました。
どのような会社がでてきたかという観点でみても、米国では、IBM、Microsoft、いわゆるGAFA、日本でもかなり規模の大きなSI会社、例えばNTTデータ、NEC、富士通、NRI、ユニシス、SCSKなども誕生しました。
インターネットでは、Yahoo Japan、楽天、LINEなどの時価総額が1兆円以上の超大企業も誕生しました。次点のメガベンチャーとして、サイバーエージェント、DeNA、グリー、ミクシィといった企業もでてきました。近年はそこまでの規模の企業はなかなか誕生していません。
ゲーム会社は任天堂とソニーがつくったビックバンに乗っかって、スクエニ、カプコン、コナミ、アーケードからのセガ、バンナムがでてきました。
そしてモバイル、スマホのビックバンでSNSからはじまったDeNA、グリー、LINE、ミクシィがソーシャルゲームとしてでてきました。
さて本題ですがここでずっと抱えていた違和感というのが、
「ビッグバンに焦点をあててビジネスを考える」というのは何か違うということでした。
具体的にいうと、ARやVRのようなXRがくるとか、5Gがくるとか、AIとか、クラウド☓AI、さらにはシンギュラティというような明確な変化点に合わせてビジネスをつくるのではないということです。
逆説的にいうと、ビッグバンが来ないからビジネスチャンスがないというわけではなくて、ダーウィン潮流になったということの認識こそが大事で、その上でビジネスを考えることが大事だということです。
5年単位とか10年単位で比較したときに世の中の景色がどう変わったか、を想像してその差分を実現するサービスを生みだすか。
ユーザーの生活・行動・志向の違いに着目してビジネスをつくっていくということです。このくだりだけみえると、マーケティング界隈の人たちからはそんなの当たり前のことを言ってるだけになりますが。
いまそれなりの規模の会社が成長痛に陥っているという事象もビッグバン潮流だと思っていてビジネスを創ろうとしているかでないでしょうか?
いまはダーウィン潮流に突入してるんだよ、だから新規事業の生み出す型も観点かえるんだよ、と認識するだけでヒントはいっぱいあるような気がします。
逆にインターネットスタートアップ界隈ではオンラインやテクノロジーに特化した会社というよりも、ダーウィン型というか尾原さんの著書のアフターデジタルで書いているようなサービスをおこなっている会社が多いです。
老舗業界 ☓ インターネット・エンタメといった合わせ技で一見して強みとか特徴がわかりにくいのですが、徐々に世の中を便利にしたり、ユーザーの行動を徐々にかえていく。
そして気づいたとき、5年たったら世の中全然違う景色になっている、というようなコンセプトをだしている会社が多いのも、ダーウィン潮流に変わったということの証明ではないかと思います。
ビッグバン型とダーウィン型という概念 ぜひとも活用してくださいね。
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