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会話体験設計

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会話体験の設計方法について、フレーム・キャラクター・シナリオの視点から事例を交えて書いていきます。
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2019年5月の記事一覧

キャラクターの声を演出する (会話体験をつくる vol.5)

今回は、会話体験をつくるために必要な”音声演出”について説明したい。 音声演出とは言葉通り、音声を演出することだ。 わたしたちは、ロボットやエージェントを発話させるときに演出を施している。 実はこれ、非常に重要な要素である。 キャラクターと声でコミュニケーションするとき、その体験の楽しさは音声演出のクオリティーで決まると言っても過言ではない。 なぜ重要なのか? その理由を見ていこう。 ロボットボイスをしゃべるキャラクターキャラクターをしゃべらせるのに、音声合成を使う

“かわいい”について(番外編)

“かわいい”。 非常に便利な言葉ですが、その本当の意味を理解している方は少ないのではないでしょうか。キュート? めんこい? 愛くるしい? はて……? 筆者自身もよくわからず、何に対してもかわいいかわいいと連呼しがちです。 かわいいとさえ言っておけば、会話相手を不快にさせないのだと、無意識のうちに知っているからです。“かわいい”の何が良いのかは分かっていないけれども、とりあえず使えばなんとかなるのです。 なんという恐ろしい言葉なんでしょう。 そこで今回は、謎多き“かわ

相手の意図を待ち受ける(会話体験をつくる Vol.4)

どうも、感性デザイン部 UXライター / プランナーの松村です。 感性デザイン部にいながらロジカルプランナーを標榜している、割とカタメな人間です。 この記事では、会話体験設計には欠かせない「相手の意図を待ち受ける」ことについて紹介します。 「相手の意図を待ち受ける」って? まずはタイトルにも冠した「相手の意図を待ち受ける」の説明から。 例によって、人とロボットとの会話を参考に、説明していきますね。 ここでは、ロボットの呼びかけに対して、ユーザーは「いい感じ」と答えて