息子と食わず嫌い
自閉スペクトラム症(ASD)のお子さんをお持ちの方はよくおわかりだと思いますが、息子のこだわりはなかなかすごいものがあります。
幼い頃にすり込まれた記憶なのでしょうか。
キノコ類は、いまだに何をやっても食べません。
細かく刻んでもダメ。
同様に、春巻やエビフライも食べません。
お味噌汁も絶対に飲みません。
一体、どこでイヤな記憶を刻んできたのやら。
困ったことに、息子の嫌いなものは彼の兄の好物だったりします。
そのため、兄(長男)は本当は食べたいのにずっと我慢の子。
ひとり暮らしをしている現在は、好きなものを食べているようですが。
そんな息子に、先日試練がやって来ました。
それは、学校行事で農家さんにお芋掘りに行ったときのこと。
その日は、お弁当が先方から出るとのことだったので、私は作らなかったのです。
そうして、家に帰って来るなり。
「弁当が大変だった……。完食したけれど」
と、一言。
何のことかと思っていると、
「エビフライと春巻……。食べたよ……」
と、再び。
それを聞いた私は、
「すごい!えらいじゃん!!」
声に出ていました。
息子の食わず嫌いは筋金入り。
以前、冷凍食品でしたが「チーズとトマトの包み揚げ」という商品を見つけ、「食べる?」と聞いても「うーん……」と返ってくる始末。
トマトとチーズは、息子の大好物なのに。
形が「春巻」になっただけで食べない。
揚げ餃子は食べるのになぜ?
永遠に解けない謎です。
その息子が、「残すのは申し訳ない!」と思ったのか。
必死になってエビフライや春巻食べたのを想像しただけで、すごく頑張ったのだろうな、と。
当然、といえば当然ですが。
「家でエビフライと春巻出したら食べる?」と聞いてみたところ。
「うーん……」
「食べない?」
「うん」
でした。
まあ、食べなくても全く問題ないので良いのかな?と思っています。
息子には聞いていませんが、まさか……、エビフライも春巻も、噛まずに飲み込んでいませんよね?
それだけが心配な母です。
家ではマイペースに生活している息子も、TPOにあわせて頑張れるものですね。
とても小さいですが、成長を感じた出来事でした。
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