エモテク座談会vol 11「感情認識の理論的背景と活用方法 〜エモ体験 から設計するR&Dを考える〜 ゲスト:小川修平さん」
エモテク座談会は、エモテクの要素を含んだ製品・サービスや技術事例をベースに、エモテクについて学びを深めつつ、エモテクひろばのメンバーやイベント参加者と共に事例研究しながら知見をためていくことを目的としています。
第11回目のゲストはEMOSTA(エモスタ)から小川修平(おがわ・しゅうへい)さんをお招きし、感情認識の理論的背景と活用方法についてお伺いしました。
ゲストプレゼンテーション
小川さんは感情認識AIを活用しながら、ありとあらゆるシチュエーションに対しての最適な感情についての理解を追求するため、さまざまなツールを駆使して感情の解析に取り組まれています。
そして多種多様な業種とR&D的な協働をすることで、さまざまなテーマが見えてきたと明かしてくれました。
今回はその中でも「感情体験の評価」という切り口で関連のある事例についていくつかご紹介してくださいました。
なぜ今心理学なのか?
小川さんは、「好きな時代に生まれてこれるとしたら、いつがいいですか?」と問いかけます。安定した食料供給、戦争や殺人率の低下など、ロジカルに考えれば<現代>がもっとも生きやすい世の中であることは間違いありません。しかし、メンタルヘルスの悪化だけは現代がダントツであるとも語ります。そんな世の中において、一定の辛さや困難を「乗り越える」体験をすることこそが人間に生きている充足感を与えるのであり、今必要とされている要素なのではないかと小川さんは問いかけます。
感情認識AIの種類
感情認識AIには大きく分けて<表情><音声><テキスト>の3種類があります。表情からは感情を精度高く読み取ることができますが、それを感知する技術を実装することは難しいです。テキスト情報からは情報を認識すること自体は簡単ですが、その情報から精細な感情を読み取ることは難しいとのことでした。そして、子どもは主に表情からしか感情を読み取ることができないのですが、大人になるとさまざまな媒体から感情の情報を拾うことができるようになるとのことでした。
さらに、実はダーウィンが感情研究の祖であることや、エクマンの感情認識の研究から紐解かれる感情の比較文化論についてもプレゼンテーションでは語られました。
詳しくはぜひYouTubeをご覧ください!
質疑応答・オープンディスカッション
参加者のみなさんからはたくさんの質問・感想をいただき、ディスカッションを行いました。
まとめ
小川さんのプレゼンテーションから、これまでになされてきた感情研究についての変遷について理解することができました。また、実際の感情測定や実験から見えてきた課題や、どのようなシチュエーションにこの感情解析の技術が活用できるのか、エモテク座談会に参加しているメンバーとも熱いディスカッションが行われました。
お知らせ
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