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『リアル三国志展』を観てきました

さて。
まず、こちら↓の画像をご覧下さい!
曹操孟徳サマの書!でございますっ!!

きゃーん(*≧∀≦*)
いかにも短歌行を詠んだひとと同一人物の字❤って感じじゃあございませんのっ!

ガシッと率直で。
宮廷人っぽい遊びもちゃんとあって。
男前な字だあ。

・・・と。
大悶絶で行ってまいりました、『 三国志』展。
もうっ、もうっ、チョー楽しかったですぅ。



なにがステキって!
音声ガイド吉川晃司!!!なのでございます。
嗚呼、ありがとう、ありがとう。
ほんと、久々に音声ガイドを借りました。
いつもは音声ガイド聴いちゃうと知識に引きずられて、現物の印象を掴み損なうから、後からカタログ読む派なんですけど。
もちろんカタログも(おまけのサブバッグ付きで)買いましたけど。
いやあ、耳元で吉川晃司が吉川英治の三国志を朗読してくれるという至福には、あたくし腰がくだけましたヨ。
流石、分かってらっしゃる、もはや定番的なマッチングですが。
王道カッコイイわあ。

今回は、なんと申しましても。
曹操の墓が発掘されて初めて行われる日本での大規模な展示会ですから。
とりわけ曹操高陵の復元展示が面白かったです。
もちろん記事なんかでは読んでいたんですけれど。
実際見ると、墓所そのもののサイズ感とか、副葬品の地味さとか。
実感すると、感動します。

実は以前、兵馬俑を発掘してる現場が見たくて始皇帝の陵墓に行ったことがあるんですが。
まあ、ハア、秦の始皇帝のお墓はそれはそれは大きくてですね。
副葬品も規格外に立派なものでした。

それから400年。(と、きみまろ調に言ってみる)
始皇帝の墓と曹操のそれを比べると、それぞれの個性を感じました。
曹操は薄葬を遺言したと言われていましたが。
本当にそうだったんだなあ、ということと。
なにより、それを実行した曹丕がエラかったなあ、と。

曹操墓の一般公開してくれないかしらん。
ばびゅんと飛んで行くのに。
時間も予算もなんとかするのにぃぃ。

ちなみに。
劉備を祀っている陵墓にも、数年前に訪れたことがあります。
その時は九寨溝を観光したついでのトランジット的に四川に行ったので、植物に詳しいひとをリクエストしていたせいもあるんでしょうが、そのガイドさんに、
「墓なんか行ってもつまらないから、パンダの繁殖地に行って写真を撮ろう」
とゴリゴリに営業され。
「ガイドしてくんないなら自力で行く!」
と、プチ喧嘩した思い出が・・・。
(ガイド料払ってるんだから)最終的には連れてってもらいましたけど。
世間ではパンダに劣る劉備玄徳。
陵墓に行ったら、玄徳のより、隣接の諸葛亮の墓所のほうがでかかったというオチでありまして(笑)。
まあ、それは政治的な実績を考えたら順当ではあるんだけれど。
残念さ加減が、さすがの劉備と言わざるを得なかった
、という・・・。

文面から軽くバレちゃうだろーから、この際カミングアウトしちゃいますと。
三度のメシより三国志って時代が、あたくし、過去何年かございましてね。
つい最近も『 後漢書』と『 詩選』を開きながら、首っぴきでドラマ『 司馬懿 軍師連盟』なんぞを観ていたわけですよ。
そりゃ、なんにもなくてもふられたら話が止まらなくなりがちなネタなんですけど。
あれだけ1800年前に使われていた現物を見せられると、さすがに発火点が多すぎます。

しかも。
本読むだけじゃちっとも分からない武具類の展示が充実していたのも嬉しくて。
さすがはコーエーテクモゲームスとコラボってるだけあるな的な話なのかもしれないですけど(笑)。
映像とか、絵でも後世に描かれたものなんかは、どこまで信用していいか分からないので。

ガチでリアルな三国志愛好家としましては、
「へえ!」
「きゃー❤」
「ほほう・・・」
を順番に連呼しちゃった感じでした。
なんか、いろいろ考えてたのと違って。
本当に楽しかったのですよ。

あと。
そういう意味では、テーブルセッティングも興味深かったです。
箸のセッティングって、現在中国では縦に置くのが一般的ですが。
三国時代には↓写真のように、横に置いていたそうです。

日本では箸は横に置きますから、それって、日本にはかつての中国が残っている、というお話で。
日本人だけでなく、おそらく中国人にとっても、ちょっとした感動がある話なんじゃないかと思うんです。

自分が大好きな万葉歌人に額田王があるんですけど。
額田王の出身である鏡氏のルーツは、呉の孫権の子孫が落ちてきたところから始まるって説があるくらいで。
三国滅亡から晋に至る過程で、当時の大陸文化が日本に渡って、そのまま定着してたとしても全然不思議な話じゃないわけです。

ひと昔前に日本に来ちゃ爆買いしてた中国の人たちの、今後の日本旅行の目的は「古き良き中国」に触れて中国人としてアイディンティティを探ることになっていくんだと思うんですけど。
どんなもんでしょう?

実際、『 三国志展』も中国の人、結構多かったように思います。
自分は混んでるのイヤなので、土曜の夕方に行きましたけど。
別の日に前を通ったら、チケット売り場が中国人の団体と子連れでごった返してて、ちょいビビりました。
おそらく8月半ばのお祭りが終わったら、ゲーム関係のオタクの皆さまも列に加わるんでしょうから。
武将メーカー撮りたいなら、今のうち行っといたほうがいいかも?
やってないからハッキリしないけど、たぶん、時間かかる(^・ェ・^)。

それにしても。
中国の発掘ブーム、まだまだ続くんでしょうね。
物的証拠が揃ってくると。
忖度と偏見で書かれているため、あんまりアテにならないと思われる歴史書に頼らずに、本当の中国史が少しずつ分かってくるはずですから。
新しい調査報告をめちゃくちゃ期待して待っております。
だって。
先年見つかったドルゴンかもしれない木乃伊の研究結果も気になるし。
宇宙考古学もますます盛んになって(くれるといいなあ。軍事的に云々とか言わずに)。
きっと、この数年で、まだまだ思いもしないような発見があるに違いないと思うんです。

だから。
いや、ほんと、長生きしないといけないなあ。
なんてことを真剣に考えたりするこの頃なのです。
だって。
まさか生きているうちに曹操の遺骨発見のニュースに巡りあえるなんて!
それだけでも夢のよう(*´▽`人)ウットリ♡な話ですけど。
人間、欲望に限りはございません。
もっと「へえ!」とか「きゃー❤」が欲しいもんです。

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