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月と明星

「いーれーて」
この言葉が幼い時からひどく苦手だ

これはいかに軽快に
脊髄反射の如く放って
相手に期待感を持たせるのが大切


物事をナナメにどころか
裏側から 遠くから
保険ばかりかけて
とらえる私には
いたく高度な技であった

いまは、
スピード感や喉ごし重視って
わかってる
昔から、
相手のためっていっても
自分を突き通すスタイルが
羨望を集めるってことも
知っている

生き甲斐となるものに出逢えてるだけで幸せ

って、また無理矢理自分を納得させてすすむ


いつもより三日月で宵の明星が寄り添って見えて

寂しくなる自分が淋しい


立冬を越えて
空も 風も 気持ちよく肌を滑る
今日は温かいものを食べよう

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