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「物語思考」からつくる「自分道」

最近読んだ本で面白かった本の感想を。
けんすうさんの著書「物語思考」。実は予約して発売日当日に手に入れた本でした。本書の中で書かれているのは、自分を客観視するためのキャラクターを設計し、そのキャラクターだったらどんな行動をするか?を考えながら自分の物語を作っていきましょう、というものだ。

この本の中で特に自分がなるほど!と思ったのは、物語思考は、日本人の性質にあっている、ということ。
何のことかというと、日本では、茶道や剣道、華道、といった、「道」という習い事が昔からある。この「道」というのは、何かのゴールを目的としているのではなく、その所作、つまりゴールまでの道のりを極めるに重きを置いている、ということだ。

茶道なんかを考えてみるとわかりやすい。お茶をいただくだけなのに、器を眺めて、綺麗ですね、とお世辞?を言いながら、正面にある器の絵を避けて3回回して口元に絵柄が来ないようにして3口ほどで飲みあげて、最後に音を立てる。そして器を置いてこう言います。

「結構なお点前で」

いや、いらんやん!笑

飲みたかっら2秒じゃん!

でもこの所作を極めることに美を感じ、とことん追求するのが茶道。このお茶を飲むというゴールはあってないようなもので、どちらかというとその道中、所作を楽しんでいるように見える。

人生だってそうじゃない?というのがけんすうさんの主張。たしかに。何かを成し遂げることをゴールとすると幸せってゴールに辿り着いた時だけになるけど、その道中をいかに楽しむかに主眼を置いた時点で、人生が輝き始める。旅も、準備段階がいちばん楽しいというけれど、その当日までをいかに楽しく過ごせるか、に重きを置いた方が人生得よね、っていう話。

そう考えると、「道」ってよくできた言葉だよなとも思う。物語思考は、「自分道」を作って、その道を極めようって言ってるんだな。誰にも比較されるもんじゃないし、自分だから。うん、そう生きてみよう。


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