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②封印していたこと。

セミナーで終了後にやるワークがあった。

本当はやりたかったけどまだやってないことを、
小さなシールに書いてスマホに貼っておく

というものだった。

書き出してギョッとした。
自分の手がサラサラと書いたこと…

それは「人前で歌うこと」だった。


小さな頃は、ただ歌うのが大好きで
父のギターに合わせて
よく歌わされたし、楽しい思い出だ。

初めて衣装を着てマイクを持ったのは3歳。
キラキラした気持ちをなんとなく覚えてる。

ところが小学生になった時、
学校で友達が私じゃない誰かのことを
ウワサしていた。

あの子全然可愛くないのに
歌手になりたいんだって。
テレビなんてよっぽど可愛くなければ
なれるわけないじゃんと。

だから、その夢は鍵をかけて封印された。

大人になってからも
歌を始めた友達のウワサを聞いた時に
内心(いいな〜)とモヤモヤした。

さあ。わかってしまったそれは
スマホの画面にずっと貼ってある。

それ以来、毎日、
いっそ始めてしまいたい自分
向き合うのが怖いという自分
葛藤していた。

夫にシールがばれるんじゃないか。
そして馬鹿にされるんじゃないか。

(最近住宅購入したので)
物入りの時に何やっとんじゃい
と言われそうで、呆れられそうで。

でも、3歳児をもつ私は
常に自由な訳ではない。

唯一こどもを預けられる日で
やるなら今日しかないと思い

朝、夫に予定を聞かれたとき
「今日は自分のやりたいことをやる」と
震えながら言ったんだ。

夫は「やりたいことって何?」と
聞いたけど
最初はなかなか言えなくて

やっと、
「ボーカルスクールの体験レッスンに行く」

と。(言ってしまった~!!!)

夫「ふーん…」
ひとまず、弱い反応。

私「こんな物入りの時に、
言い出しづらかったけど、
とりあえずね、無料体験レッスンに
行ってみようと思うの。
続けたかったら働き始める。

少し続けてみないと
わからないようだったら、
実母に相談して期間限定で
お金を支援
してもらう」

と宣言した。

旦那はその部分には激しく反応。

旦那「えー?それはないだろう」

私は今まで一度も親にお金を無心したことが
なかった。
若い頃は、親のお金ばっかり心配して
生きてきた。
そして兄はいとも簡単に親にお金を無心してた。

私も一度、素直に頼ってみたかったんだ。

夫は(わからないな)という顔だったが
最後は「ふーん」と納得。

それから、2校体験レッスン希望の
電話をかけた。
手には汗がびっちょりついてた。

本当にこんなことをしていいのだろうか。

かなり抵抗を感じたけど
抵抗があるほどに隠してきたんだなって
確信した。

「やってみてこれじゃなかったと思ったら
どうしよう」というのもあった。

それでもとにかく。
私は家からほど近く、
実家からも近いスクールの
体験レッスンの予約をとった。

その時の気持ちは、不思議な気分だった。
こんなことが、一体自分にとって
何になるかわからなかった。


セミナーの講師は言っていた。

傷つく覚悟を持って、
自分の本音
正直になってください。

失敗するかもしれないけど、
やりたいから、やってみる
覚悟をもって。

とことん傷ついたら
傷ついても負けても大丈夫
実感できるはず。

そんな本当の自信がついた時
素晴らしい出会いや人に
巡り会えるはずと。