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凍る空あまりに冬が長すぎて雨の匂いを忘れてしまった

2月の短歌も暗いぞ。


明後日のことを考えつまらない木曜をただやり過ごすだけ

butter butterってバンドが居て解散しちゃったんですけど、明後日って曲があって、明後日君に会いにいくことだけ楽しみで毎日しんどいけど生きるぞ的な歌なのだがこの歌すごく好きで、明日じゃなくて明後日って微妙に近くも遠くもないみたいな長さがリアルというか。

サブスクないけどYoutubeに公式MVあった。


黒服の人を呑み込み地の底を走る邪悪な鉄の塊

地下鉄嫌いシリーズ。

あつあつのドリアじゃやっぱ売り切れたグラタンの代わりにはならない

ドリアには肉が入ってないんですよ。

はりぼてが塞いだ道に他所からの浮かれた人が溢れかえった

雪まつりとインバウンド嫌い短歌。

真夜中に暗い台所で独りwinkを聴き沸かす湯たんぽ

家族みんな寝たあとの台所って好きなんだよな。

屋上の神の視点で見下ろした夏のグランド蟻を潰した

人間であることすらも否定する言説を死ぬまで浴びるはずれを引いた

騙し絵のように形を変えていくルールに今日も足を取られて

手の中で光るぺかぺかしてる部屋晴海埠頭の家の広告

眠い目でよれた羊を折りたたむループエンドは行方不明で

流氷の海に浮かんでいるようだ眠りに落ちる3分前は

買ってきた三割引のドーナツの穴のところを僕がもらうよ

雪だるまだった路傍の雪塊は打ち捨てられた墓石にも似て


笑えないジョークを笑い飛ばしてく笑えないことばかりの日々を

足元の「歩かないで」を守れない人可視化するエスカレーター

真っ黒なロングコートは夜を抱き覆い隠して踏みしめた雪

凍る空あまりに冬が長すぎて雨の匂いを忘れてしまった

「おめでとう」がこんなにまで似合わない今日も私も。帰って寝たい。

誕生日最悪短歌。

誕生日よりも嫌いな人間の命日のほうがおめでたいな

誕生日最悪短歌2。

死にたいが消えない朝を繰り返す罰を受けてる2月の地獄

20時の駅を流れる人波に逆らい探す夜の蛇口を

地元で初めてオールナイトのクラブイベに行ってワクワクした。

「こんばんは。はじめまして。」のこの夜はまるで着慣れたシャツのようです

オールナイトイベワクワク短歌2。

アルコール一滴にすら頼らずに夜の終わりに向けて遠泳

オールナイトイベワクワク短歌3。

とんでけと投げた痛みは足元にぼとりと落ちてそれをまた踏む

居眠りをしてる間にここじゃない場所に運んで幽霊バスで

仕事行きたく無さすぎてバスで寝てたらきさらぎ駅的にわけのわからんとこに連れていかれたいと思った。

ひとつだけ望むとすればこれからもあなたはそれを手放さないで


液晶を透過できずに溶けていくアスタリスクが滲ませる文字

スマホ見てたら雪の結晶が一瞬で溶けてしまったときのやつ。


4月から本気出す。

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