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ストーカー被害の話③

衝撃の朝遭遇事件から
しばらくはギャル姉さんや同僚ギャルさん、店長が帰りに交代で送ってくれたのだけれど
さすがに迷惑ばかり掛ける訳にはいかない…
と、途中で『もう大丈夫です!』と辞退。

みんなは、まだダメだ!
と言ってくれたけれど、心苦しくて
『ダッシュで帰るので平気です!』と言って
その日から1人で帰ることにした。

(もうヤバそうなフラグビンビンなのだけれど)

1人で帰ることにした次の日

帰りは20時半ぐらいだったと思う。


同じ道で帰るのは良くないと言われていたので
何パターンかあるうちの1つで帰っていると


目の前に、、人影が…。

実はこの時まで内心
【もしかしたら全部偶然なんじゃないか?】
と、どこかで信じたくない気持ちもあって。
それが確信に変わった瞬間だった。

(あぁ、これヤバいやつだわ。)

人影はやはり、例のおじさんだった。

距離にすると10メートルぐらいだろうか?
建物のライトに照らされて姿が見える
私の事には気付いているだろうか?
ただ、このまま行けば確実に対面することになる

恐怖がゾワゾワっと
足の先から頭のてっぺんまで一気に駆け巡る。


店長には何かあったら迷わず警察に電話するように言われていた
が、110番なんてしても良いんだろうか?
まだ何かされた訳でもないし…


どうしよう、どうしようと
立ちすくみながら、思考は巡るのに全く答えが出ない。

とにかく、110番以外で警察に電話を、、、
と思いついたのが最寄りの警察署に電話する事だった。

すぐに警察署に電話。

すると夜でも電話は繋がって
もう支離滅裂なのだが電話口で

『今変な男の人に待ち伏せされてて』
『すごく恐いです、、、今までも待ち伏せされたことがある人です』

そんなことをぐちゃぐちゃに伝えたと思う。

するとすぐに女性職員の方と電話口が代わり

本当に優しい口調で

「今いる場所の住所や
目印になる建物は分かりますか?」
「待ち伏せしている人と距離はどれぐらいですか?」
「すぐに付近の警官をパトカーで向かわせます」
「サイレンが聞こえると思いますから
安心してそこから動かないで下さいね」
「パトカーが来るまで電話を切らないで下さい」


と穏やかながら
テキパキとパトカーを手配して下さった。
この時ほど、救われたと思った瞬間はなかった。

それからものの10分ほどでパトカーが3台も集まって
サイレンが聞こえるのと同じタイミングで
おじさんはどこかに消えてしまっていた。

その後は家まで送っていただき
今までの経緯などを説明。

『今日は家から絶対に出ないで下さい』
『誰か家に来てくれる人はいませんか?』
と言われたものの誰もおらず…。

『しばらくはパトカー数台でこの辺りを
回りますので安心して下さい』
と言って下さり

しばらくは付近の警戒を強化すること
また何かあれば些細なことでも
すぐ警察に電話するようにと言って頂き
その夜も何とか安心して過ごす事ができた。


余談だが、この経験から
昨今、警察の不祥事や犯罪を未然に防ぐことが出来なかった事件などをニュースで耳にする度に
あの時の警察の皆さんの真摯な対応との差を感じ
【あの時のような良い人達もいるのに、、、、】
と私まで何故か悔しい気持ちになったりもしている。

ただ、本当の恐怖体験は、ここからが本番なのである。

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