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季節に咲く花

今月の頭に手術をして
摘出した腫瘍 (乳癌) の病理結果を聞きに病院に行った

幸い、病理結果は当初の想定どおりで
検査の結果から、癌は取り切れているとみられ
後は放射線治療で散らばっている (かもしれない)
癌細胞をやっつけることに

そんなわけで
検査や入院でお世話になった病院は今回でおしまい

今後の放射線治療は別の病院で
検査は、かかりつけのクリニックに戻ることになった

検査結果で再手術になることや
癌が想定より進行している可能性も
事前に知らされていたから
一番良い結果となってほっとした

同時に、お世話になった先生や病院が
これでおしまいなのが少し寂しかった

私はこれまで大きな病気をしてこなくて
医療現場を自分の目で見たのは
今回が初めて

そして本当に恵まれた入院体験だった

大きな大学病院なので
外来の先生、主治医の先生、担当の先生がそれぞれ異なり
技師さん、看護師さんもたくさんで
いろんな方にお世話になった
そしてお会いしたのは一度きりの方がほとんど
みんな優しかった

人と、命と向かい合う仕事だな
すごいなと思った

同じ病室でお隣さんが言っていた
「(手術が成功して) 命をいただいた」
という言葉が印象に残った

私にできることを
誠実に、丁寧にやって生きていきたいと思った

「友達は季節に咲く花」という深沢七郎氏の言葉があるけれど
おそらくもう二度と会うことはないだろう人たちも
季節に咲く花だなあ

寂しさを感じる頃には
もう手の届かない距離になっていて
あの時、出会えてよかったと
心の中で振り返るんだなあ

しみじみ

今この季節にご縁のある人
これから出会う人
しっかり目を見てお話しよう
きちんと感謝を伝えよう

病院からの帰り道
幸せだ~と声に出してみた
本当にそうだと思った

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