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Emilie Floge History vol10

<オープニングスタッフ>
昭和50年4月26日にコーヒーショップクリムトはオープンしましたが、私が入社したのはオープンから2ヶ月後でした。
初めての飲食店アルバイトで、毎日失敗ばかりで先輩スタッフのフォローが大変でした。
最大の失態は、先代社長のお客様のスーツにコーヒーフレッシュを掛けてしまい、主任の白武さんがクリーニング店に駆け込んで大変な思いをしたと、後から聞きました。

そんな半人前の私をフォローしてくれた、印象に残るオープニングスタッフを覚えています。
最初に大丈夫と声を掛けてくれたのが、杉山さんでした。
杉山さんは、姿勢が良く、足をピンと伸ばして歩きます。
忙しい時もゆっくりと店内を優雅に歩きます。
口調も穏やかでハッキリとした美声でした。

畔上さんは早番担当で一緒に働く事は少なかったのですが、美少年の印象、髪の毛が少しロングで今ならジャニーズ系でしょうか。
年齢は24才、年下と思っていたのでびっくりしました。

もう一人は佐伯さん。
私より一つ下の先輩です。佐伯さんの口癖は、返事を「オ!」と言うことで、印象的でした。
「佐伯さん、今のお客さん何人」「オ!3人」と返事、皆が佐伯さんのことを「オエキさん」と呼んで人気者でした。

杉山さんは半年後に退社しました。
ファッションモデルとしてデビューするとの事でした。今でも美しく歩く姿を覚えています。
姿勢がよいと美しく見える事を、杉山さんから学びました。

畔上さんは2年後位に退社しました。
画家の卵でした。クリムトで働いていた時、画家を目指していることを一度も聞いたことがありませんでした。
退社する時、お世話になったからと、油絵を白武主任にプレゼントしたそうです。
ルノワールのような画風の少女の絵だったそうです。

佐伯さんは4年間クリムトで一緒に働きました。
なんと、取引先のキャラバンコーヒーに就職することになりました。4年間コーヒーのことを学びコーヒーが大好きな佐伯さんでした。

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