自分といつまでも
2022年の韓国のお盆(秋夕)は9月上旬にやってくる。
(秋夕はチュソクと読む)
農村の女達は膳の準備に買い出しやらなんやらで忙しい。
こんな時期は午前6時前から近所の家の
アジュンマ(おばさん)の対話が聞こえてくる。
私の住んでいる所はお年寄りが多い。
「コチュカル(唐辛子粉)どこいった?」
「胡麻ビニールに分けといて」朝からにぎやか。
そんな遠い声を耳が拾いながらも、
朝、コーヒーを手にぼーっとしていた。
「幸せだなあ。
僕は君といる時が一番幸せなんだ。
死ぬまで君を離さないぞ」
のフレーズが頭に浮かぶ。
もちろん
加山雄三さんの「君といつまでも」
私は日本の歌謡曲を脳にぎっしり詰め込んで韓国に住んでいる。
子供の頃から聞いてきた懐かしの歌たち。
何かあると、ふと歌のフレーズがこぼれてくる。
若い時の幻想はこうだった。
素晴らしい「君」がどこかにいて。
その「君」にさえ出会えれば、
幸せになれるのだと。
でも「君探し」は果てしなくて
それはとても疲れる事だと分かった。
「君」だ!と思って捕まえた青い鳥が、
朝の光の下では黒かったなんてもことも。
だからもうええねん。
そういうの、もうええねん。(西日本出身です)
「自分といつまでも」
機嫌よく過ごせたらまずはそれでええねん。
ただご機嫌ポイントは皆違う。
ほっこりしたい人なのか
頑張りたい人なのかは人によって違うから、
そこに関しては
人生に正解なんてないと思う。
ぐっすり寝て起きた朝が
気持ちよかったら
幸せポイント一つゲットやねん。
加山雄三さんて歌ってる時
幸せそうに見える。
悲しい歌を歌っててもなんか、
通底したレベル高めの基本的幸せ感に包まれてない?
いいお顔~。
この方どえらい額の借金に苦しんだ時期もあるそうで、
でも、なんか苦労で汚れてない感じがする。
心に勢いのある炎がみえるよね。
穏やか~なだけじゃなくて。
「夜空の星」な感じ。
永遠の若大将。
年とっても若さが消えない人
韓国に居ても、空を見上げれば星がみえる。
どこで住んだって人間のいるところは同じ。
良いことも嫌なこともある。
私は田舎暮らしで夫の親戚が近所にいる。
メンタル脆弱だったら精神的にやられると思う。
でも、もう自分で選んできたことだから、
夫のせいとか、その人らのせいにしても無駄。
そこで褒められるために頑張って
エネルギー使うのは止めると自分で決めた。
自分がご機嫌さんで生きていくことは
すっごい大事やと思ってる。
ご機嫌でも不機嫌でも
時は同じように流れていくから。
そこ人生めっちゃ平等
私はとりあえず、
ほーんのちょっとの事でも
「幸せだなあ」って思ったら
「幸せだなあ~」って言っとく。
目の前に相手がいたら、その人にもいう。
「あなたといて幸せだ」って。
大体家では目の前に夫がいるから
夫にもめちゃくちゃいう。
子供にもいう。
稼ぎの多い少ないも
テストの点数の高い低いも、もーええねん。
そうする理由は上手い事説明できないけど
なんかその方が人生ええような気がするから
そーしている。
口に出す。
「幸せだなあ」って。
心からありがたいから。
出会えた家族も友達も。
惜しまず言いたい。
「ありがとう」
「幸せだなあ」って。
そんな事を思いました。
読んでくださってありがとうございました。
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