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広島から臨む未来、広島から顧みる歴史

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広島を基点に考える歴史と未来。 いかにして広島を寛容と対話の地域にしていけるか、などと大それたことを、余所者が考えています。広島にはその可能性が満ち満ちている、と考えていますが、…
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#日本銀行

広島から臨む未来、広島から顧みる歴史(21)

株式会社改革への道1 銀行制度の確立帝人事件がらみで株式会社の歴史について調べたくなり、会社法の整備の流れがわかる本を探していて、『日本会社法立法の歴史的展開』という本で大まかな流れが掴めたので、何回かにわたってその要約をしながら、最終的には株式会社制度をどうしたら良いか、ということについての私案をまとめてみたい。引用ではなく感想込みの要約なので、解釈が間違っているところがあるかもしれないことは事前にお詫びいたします。 幕末の動き まずは、幕末における西洋との接触から、会

広島から臨む未来、広島から顧みる歴史(13)

為替制度改革金本位制の成立から戦間期の金本位制放棄の様子を見てきたが、そこから為替についてもう少し考えてみて、今回もVisionary-Essayが仕上げられれば、と期待しながら書いてみたい。 金本位制の実態 現在の変動相場制から見ると、いかにも金本位制の時代が理想的であったかのような印象を受けるが、その実態はどのようなものだったのだろうか? 古典的金本位制 近代的な金本位制度が1973年のドイツ帝国による古典的金本位制の導入であったところから見た。これは、基本的に国

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広島から臨む未来、広島から顧みる歴史(7)

鈴木商店破綻の背景未来に向けて、の方は、帝人の話までした。本来ならばここで資本主義改革のためのVisionary-Essayに取り組みたいところだが、ちょっとまだ資料が足りないので、金融絡みのAnalytical-Essayをかけるところまで書いてみたい。 近代最初のグローバル化時代 ずっと気になっているのが、なぜ鈴木商店が破綻に追い込まれたのか、ということなのだが、それはそこだけを追っていても多分よく見えてこないのだと思われる。それは、19世紀の後半になってグローバル化