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石坂産業さん見学(後編)

五感で学ぶ、サステナブルフィールド「三富今昔村」

プラント見学を終えて、既に結構な距離を歩き、ちょっと一休み…と行きたいところだけど、一行はそのまま「三富今昔村」へ。なかなかハードな見学ツアーです。(でも、後で聞いたら、今回は内側を回るショートバージョンだったっぽい…)

三富今昔村は、自然豊かなフィールドで、来場者は自然の生き物について学んだり、野菜が育って食卓に並ぶまでの過程を学べたり、ゆっくりと里山の時間を楽しんだりすることが出来きます。
でもなぜ、産業廃棄物中間処理業の石坂産業が「三富今昔村」のような場所を作り、運営しているのか、ちょっと不思議に思いませんか?
石坂産業が位置する三富地域は、江戸時代に開拓されてから、人と自然が共生して暮らしきた里山だったそうです。それが次第に、里山は荒廃した森になってしまった…。
皆さん、テレビ等で森に不法投棄されたゴミを見たことはありませんか?
私は小学生の頃は山が遊び場で、探検をしたり、木のツルでターザンをしたり、落ち葉で基地を作ったりしていましたが、山の中に、冷蔵庫、ソファ、時には車などが捨てられていたのを見て、「こんなところまで誰が捨てに来るのかな?」と不思議に思っていました。
山は管理されていないと見通しが悪くなり、「不法投棄」をしやすい場所になってしまうのですね。

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話が少しずれました。
こうした状況を見た石坂産業は、地域企業の使命として、里山の土地を購入して保全活動をはじめたそうです。今ではとても美しい「三富今昔村」。広さは東京ドーム4個分もあるそうです。
私が今回見ることが出来たのはその一部ですが、いくつかご紹介させてください。


「くぬぎの森」
不法投棄が絶えない荒廃した森を整備し、今では、生物多様性への取り組みを評価するJHEP認証でAAA認定を更新取得されています。森の散歩道を歩いたのですが、木の隙間から心地よく日が差し込んで、とても美しい森でした。

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森の中に、落ち葉を大量に集めた場所があり、柔らかそうで思わずダイブしたくなりましたが、これは落ち葉の堆肥を作っているそうです。出来た堆肥は「石坂オーガニックファーム」で育てるお野菜等に使用されています。

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「くぬぎの森交流プラザ」
三富今昔村の玄関口で、中では天然酵母のパンが売られていました(下の写真はお土産に購入したパン達)。ワークショップや演奏会の場としても使われているそう。
そしてこの施設、地中熱を利用した環境配慮型の空調システムを導入されています。地面の中は、季節に関わらず、その土地の平均温度で安定しているのだとか。地中に特殊なパイプを通して地中熱という自然の利用することで、夏は涼しく、冬は暖かい環境を保っているのです。

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「SANTOMEボートリーガーデン」
ここでは、元気いっぱいのニワトリとヒヨコに沢山会うことができました。
アニマルウェルフェアに配慮され、広くて、落ち葉でできた堆肥を敷いたフカフカの地面で飼育されているニワトリ達。採れたての卵を使ったTKG(卵かけごはん)をいただくワークショップが個人的にはとっても気になります。

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他にも、お土産ショップ「オークリーフ」では自然や環境に優しい商品や、ネパールの方々が作ったフェアトレードのアクセサリーなどが売られていて素晴らしい取り組みだなと思いましたし、お野菜の成長を観察して採れたての野菜をそのままグリルで味わえるエリア、子供が大好き「ツリーハウス」など、魅力が盛りだくさんの場所でした。
プライベートでも絶対に絶対に来たいと思います!

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「働く人たち」
石坂産業のプラント、三富今昔村どちらも本当に素晴らしかった。
けれども、何よりもここで働く人たちがとても輝いて見えました。半日ガイドをしてくださった方はもちろん、見学ツアー担当以外の、たまたますれ違った方々も皆さん、すごく素敵な笑顔で挨拶をしてくださる。そこには「仕方なく」とか「仕事だから」といったものはないように、私には見えました。
こちらの会社では、社員の健康増進のために、禁煙者は月3回「健康ランチ」が無料になるそうです。また、従業員同士のスキルアップや相互理解のための勉強会があって、例えば三富今昔村の担当者が「自然の生物」について講師をし、それをプラントの方々が聴講する授業。もちろんその逆もあります。私は、以前働いていた職場では、隣の部署の方が何をやっているのかも良く分かっていなかったけど、こういう機会があったら面白そうだなと思いました。他にも、マイカップ推進のために、入社時にマグカップ購入代が支給される制度。従業員用の休憩スペースは、まるで森林の中のカフェのようにオシャレ(お昼寝ルームもあるとか)…などなど、働く人達が働きやすい環境が、皆さんの笑顔に繋がっているんだなぁと感じました。

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年間4万人が見学に来られる石坂産業。
革新的な技術から、楽しいワークショップまで、その一つ一つの取り組みが繋がって、持続可能な発展を続けられている。
簡単に今日明日で真似できる取り組みではないかもしれません。でも、私一人感動して終わるには勿体ない体験だったな、そう思い、稚拙ながら自分の備忘録も兼ねて、前編中編後編に分けて記録させていただきました。
お読みいただき、ありがとうございました。

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