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一年前の自分に向きあう

去年の9月から半年間参加させていただいた、メッシュワークさんの人類学ゼミ、今日は一期生として二期生の皆さんとの対話会に参加させていただきました。

ちょうど去年の今頃私たち一期生がそうであったように、みなさんテーマ選定に迷い、最終展示の未知さにどうにか向き合おうとしていました。なんだか、一年前の自分を見ているような不思議な感覚でした。

自己紹介と共に自分の研究について少し話そうと思って準備しようとして気づいたのは、自分の研究自体の発表は展示以外ではしたことがなかったということでした。
人類学を学び実践して得たものを発表する機会はあったので、人類学的態度についてや、それがどう役に立つかに関しては資料としてまとめたりしていたけれど、肝心な研究で何がわかったかに関してまとめていなかったのでした。別のブログにまとめていこうと思います。

今回は自己紹介をした後に二期生の皆さんからランダムに質問を受け付ける形で進んで行きました。

いろんな質問をもらったけど、印象に残っているものをいくつか。(全然メモを取っていなかったので、うろ覚えです。。)
・テーマ選定について、いろんな研究がもうすでになされていて、どのように選定していいか迷っている。どんなふうに選びましたか?
・録画や録音を行う際は対象の方々にはどんなコミュニケーションを行いましたか?
・当初選んでいたテーマを「つまらない」と感じ他のテーマになったと言っていたが、どのようにつまらないと感じたのか?
・それなりにしんどいこともありました、と言っていたが、具体的にどうしんどかったか教えて欲しい
・リモートと対面での両方で対象と関わり研究をしていたようですが、最初から計画していましたか?リモートのみで対象を研究するのはどう思いますか?
・展示の形がさまざまだったと思いますが、どのようにしてあの形になったのですか?
・仕事をしながらゼミの研究も行うということで、何かアドバイスはないか?

他にもたくさん質問があった気がします。
それぞれの質問に対する私や他の一期生の回答を、覚えている範囲でここに書くのもできそうですが、ここでは二期生とお話しして私たち一期生にも共通していた不安や疑問を中心に残しておこうと思います。

テーマ選定について

「何を選ぶべきなのか?」と「自分は何を分かりたいのか」、一期生も同じ問いを持っていたのを思い出しました。
人類学のゼミと言うことで、最終的な形は論文であり何か価値のあるものにしなくてはいけない。。。そんなところに立っている人が一期生にもいた気がするし、二期生にもいるのかなぁと感じました。(もしかしたら私の思い込みかもしれませんが)
もちろん、誰かの価値になるのは素晴らしいなと感じます。ですが、ゼミを終えて思うのは、誰かのために行えるほど手触りが良く心地いい活動ではないと言うことでした。個人的なアドバイスとしては、自分が本当に分かりたい!向き合いたい!と思う対象を選ぶといいと思います!と言うことでした。
また比嘉さんから、アカデミックな文脈での新規性とは、事例自体の新規性であることはあまりないですよーと言う言葉もありました。

最終展示の方法について

これは、一期生の私たちも最後までみんな悩んでいたことでした。ゼミの最終課題といえば論文だ!と言うイメージがあり論文と最終プレゼンでもやるのかな?くらいにしか思っていなかったので、空間を渡されても「えー?!何展示すればいいんですか!」ってなるのは、そうだよね〜私たちもそうだった!(笑)となるばかりでした。逆になんでもありなので、突き抜けて欲しいと思います。

記録の取り方について

「メモをとにかく残してください。きっと後の自分を助けてくれます!」という比嘉さんの言葉は、今となっては深く頷く言葉ですが、ゼミ開始当初の私はわかっていませんでした。今の自分には戻れないので、時間の許す限り今の自分が見える世界を書き留めて置くのをお勧めしておきました。対象に向き合っていくと、対象とともに自身に起こる変化にも気づくと思います。自己変容の後では過去の「変わっていない自分」の視点を取り戻すのはとても難しいと感じています。自分のためにも、ぜひメモを頑張って取って欲しいと思います。

こんなところでしょうか。
それにしても、みなさんが立っているところには私はもう戻れないので、あの「世界が開ける体験」をこれからするであろう彼らに向けて「頑張ってくださいっ!楽しんで!」と言う一方的で薄っぺらい言葉を渡してしまって自分の雑さを感じた土曜日の午後でした。笑
私が想像していた何十倍も私の人生に衝撃をもたらした人類学ゼミ、ぜひ向き合い続けて欲しいなと思いました。

二期生の皆さん、良い旅を〜!

いや〜、二期生の皆さんの展示が楽しみ!

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